2013年8月15日木曜日

高床式神殿の祭神(一)豊饒神(7)


 創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―

 著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦

 執筆時期:1999~2000年

 牛角と祝祭・その民族系譜:139頁

 第二章 高床式神殿の祭神・(一)豊饒神(7)

 カルトがスバルに代わったことを証明する明白な根拠がある。

 先に述べたように「創造者・創物主」を表す用語は、

 サンスクリット語で kartr であった。

 同義の用語がドイツ語にあって、

 Schöpher がその用語で、シュメル語 śubal に対応する。

 サンスクリット語の成立は紀元前一千年頃からであるのに対し、

 ドイツ語の祖語を使うゲルマン人が現れるのは

 紀元前二、三世紀頃と遅い。

 ゲルマン神話の主神オーディン伝説を記す

 「ヘイムスクリングラ王朝」の成立は紀元後のことである。

 相互の時代的経緯を考え合わせると

 カルトがスバルに代わっていることの証左である。

 ドイツ語の schöphe には前記の他神、

 それも「全能の神」を schöpher 、

 さらに「すくう人、汲む人」を内容とする。

 スバルがひしゃくの神であり、

 北極星を含む角座あるいは北斗七星が

 信仰の対象になっていたことを物語っている。

 その動詞形schöphen の意味は「汲む」のほか、

 植物を対象とする使用方法で「受精する」、

 戯曲表現で女性が「妊娠する」の使用例があり、

 高床式神殿の豊饒祈願と合致するところである。

 シュメル語に kalu と表記してスバルと発音させる慣用句がある。

 「豊饒の門」の意味で、神殿への信仰を思わせる。

 ARPACHIYAH1976



 『参考』

 Tell Arpachiyah (Iraq).

 まんどぅーかネット

  シュメル語・日本語

 《Key Word》

 ヘイムスクリングラ王朝

 オーディン

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