2013年8月16日金曜日

高床式神殿の祭神(二)水神(1)


 創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―

 著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦

 執筆時期:1999~2000年

 牛角と祝祭・その民族系譜:140頁

 第二章 高床式神殿の祭神(二)水神(1)

  アルパチヤの碗形土器には

 二人の人間の身長よりも大きい壺が描かれている。

 壺はアッカドのマルドゥク王の場合のように王の象徴でもあった。

 ハラフ期・ウバイド期の神殿に残された壺の中からは

 穀物、動物の骨、魚の骨などが発見されていて、

 神殿への奉納のための容器として使われたことを示している。

 しかし、牛頭・マルタ十字紋と並列された壺には

 単なる貯蔵用容器を表すだけでない

 神への期待が込められている。

 「水の恵み」を祈願しているものとみられるのである。

 シュメル語の畑を表す aša は「真ん中に水がある」字義で、

 農耕のために水がいかに貴重視されていたかが解る。

 「ア a 」が水、

 「シャ sa 」が中央を表す。

 高床式神殿の「高み」にある聖所は

 suku ないし sug と称したことは紹介済みだが、

 この用語の絵文字は「○の中に横∬」で、

 容器の中に水があることを表している。

 ARPACHIYAH1976



 『参考』

 Tell Arpachiyah (Iraq).

 まんどぅーかネット

  シュメル語・日本語

 《Key Word》

 シュメル絵文字  

 アルパチヤの碗形土器

 アッカドのマルドゥク王

 ハラフ期

 ウバイド期

 牛頭・マルタ十字紋


 

 
 

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