創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―
著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦
執筆時期:1999~2000年
牛角と祝祭・その民族系譜:136頁
第二章 高床式神殿の祭神・(一)豊饒神(4)
サンスクリット語に七星を表す krittika (星座名)がある。
この星座は小童である医方神 karttikeya の乳母とされているが、
khard を祖語とする同類語と考えられる。
Rarttikya神の性格はエンキ神によく似ている。
Krittikaは漢訳では昴(すばる)宿とされている。
しかし、
インドの神話から判断すると北斗七星か小熊座であろう。
サンスクリット語には大熊座(北斗七星)内の星を指す Kratu もあるが、
karttikeya が小童であることを考慮すれば小熊座の方である。
七つの星はひしゃくを表す配置になっていて、
北斗七星の「斗」はそのひしゃくを意味するが、
またこの形象は角を形作る。
古代のメソポタミアにおいても
khard座と呼ばれたことは十分ありえよう。
サンスクリット語 kratu は
「知恵、知識、犠牲、供犠」を意味し、
カルト人の性向に一致する。
また同類語 kartr は祭官を意味するばかりでなく、
「創造者」あるいは「創造主」を字義としており、
最初の知恵者であったことを髣髴させている。
ARPACHIYAH1976
『参考』
Tell Arpachiyah (Iraq).
まんどぅーかネット
シュメル語・日本語
《Key Word》
北斗七星
小熊座
大熊座
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