創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―
著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦
執筆時期:1999~2000年
牛角と祝祭・その民族系譜:152頁
第二章 角と「メ」信仰(2)
角を表す si の絵文字※の形象がエリドゥ遺跡から
発見された釘状の土器と関係あるだろうことを先に述べた。
この丁字形の角を模したと思われる楔形文字が
シュメル語 me の礎でもあろう。
「メ me 」は「信託、天測、律法、摂理」を意味するが、
重要事項は神話においてそれが原初的に
エンキ神の持ち物であったことである。
粘土で焼成された角状の si は
エンキ神の象徴であったと解釈できる。
さらに、
me は「高み」を意味する mah と発音が近似しており、
e-mah 寺院の「高み」から抽象化されたと考えられる。
高床式神殿の概念が踏襲されているようなにみられるのである。
※シュメル絵文字
ARPACHIYAH1976
『参考』
Tell Arpachiyah (Iraq).
まんどぅーかネット
シュメル絵文字
シュメル語・日本語
《Key Word》
エリドゥ遺跡
エンキ神
高床式神殿
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