創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―
著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦
執筆時期:1999~2000年
牛角と祝祭・その民族系譜:158頁
第二章 エンキ神と「メ」の職能(1)
エリドゥ市の守護神エンキについて賛歌はうたう。
鋤とくびきを彼あやつれり、
偉大なるエンキは
かの神聖なる畝溝を切り開き、
年を通じ野に穀物を実らせり、
エンキ神は豊饒をもたらす創造主であった。
シュメルの神話には「地の主」として淡水を意味する
アプス apsu と深い関係にあり、
灌漑を推進することにより農耕地を誕生させ、
作物を栽培することにより穀物の実りをもたらしたのである。
エンキ神の創造主としての役目は、
「メ」の原初的保持者として権威付けられている。
「メ」の内容については
「イナンナとエンキ」と呼ばれる粘土板に書かれた神話によって知られる。
シュメルの「神学者」たちが、
百余の項目にまとめ上げたエンキ神の職能である。
ここで重要なことは都市や神殿の建設方法をもたらすことである。
木工や家造りの技術、皮細工は「神殿の建設」とも関係する。
家畜飼育についても「羊小屋」によって代表される。
金属加工に関しても「金属鋳造」「青銅加工」技術について、
また旅をしての商売にも触れられていr。
政治的側面として支配権を明確化する
「司牧」「王」「高貴な王杖」を挙げている。
ARPACHIYAH1976
『参考』
Tell Arpachiyah (Iraq).
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《Key Word》
エンキ神
シュメル神話
アプス
イナンナとエンキ
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