創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―
著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦
執筆時期:1999~2000年
牛角と祝祭・その民族系譜:142頁
第二章 高床式神殿の祭神(三)創造主(1)
碗形土器には垂幕の図絵が二ヶ所に描かれている。
双方とも幕の端に房を付けているので、
明らかにベイル veil である。
一方のベイルは髪の長い二人の女性の手によって掲げられている。
布幕の中は空白で何も無い。
ベイルとは何かを覆い隠す幕のことであり、
その向こうに何かが存在するが、
空白はそれを敢えて語らないことにしている意思の表明である。
この図柄から読み取ることができる状況は
まさに「ありてなきもの、なきてあるもの」を見る者が
感得しなければならない形而上学的表現である。
しかし、
「なきもの」の実体を推測するための材料が
全く提供されていない訳ではない。
ARPACHIYAH1976
『参考』
Tell Arpachiyah (Iraq).
まんどぅーかネット
シュメル語・日本語
《Key Word》
高床式神殿の祭神
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