創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―
著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦
執筆時期:1999~2000年
牛角と祝祭・その民族系譜:156頁
第二章 角と「メ」信仰(6)
この遺跡の紀元前四千年紀の神殿から
「眼の偶像」と呼ばれる石に彫られたか焼成粘土で作られた
高さ二から十一センチメートルの奇妙な像が
三百体も数千個の破片とともに発見された。
この神殿跡にはこのような偶像が
二万個は埋まっていると推測されている。
同様の像は同時期の遺跡、例えば
シンジャール山脈のグライ・レシュ遺跡などからも発見されており、
奉納のためのシンボルと考えられている。
エリドゥ神殿の丁字形粘土焼成品と同じ役目である。
偶像の形象は「二つの眼」と思われる造形が強調され、
人間の上半身から腕や手・頭の部分は元より鼻や口耳などを除いた、
時には台の上にドーナツ状の輪を二つ造形しただけの像さえある。
神殿の内部には十字形の中央広間が組み込まれていた。
ARPACHIYAH1976
『参考』
Tell Arpachiyah (Iraq).
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シュメル語・日本語
《Key Word》
眼の偶像
シンジャール山脈
グライ・レシュ遺跡
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