創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―
著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦
執筆時期:1999~2000年
牛角と祝祭・その民族系譜:164頁
第三章 「創世記」カインの本実(2)
この挿話の語っている内容は明らかに土地(野原・畑)を離れた
労働者(カイン)の誕生譚である。
「土を耕す者」、サンスクリット語でいう karasu (農夫)が
「羊を飼う者」アベルを殺してしまい、
土地がアベルの血を吸ったことにより
「土地を耕しても、土地はもはやあなたの実を結ばなくなり、」
「土地を離れなければならなくなる。」
「地のおもてから追放されて」
「地上の放浪者」となったのである。
カインは「エデンの東、ノドの地に住み」、妻を得て子孫を得る。
その六代の後に「家畜を飼う者の先祖」ヤバルと
「青銅や鉄のすべての刃物を鍛える者」トバルカインが誕れる。
もはや多くを付け加える必要はないであろう。
カインは「労働者」となったのである。
ヘブライ語の「カイン」は鍛冶屋である。
ARPACHIYAH1976
『参考』
Tell Arpachiyah (Iraq).
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シュメル絵文字
シュメル語・日本語
《Key Word》
エデン
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