創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―
著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦
執筆時期:1999~2000年
牛角と祝祭・その民族系譜:143頁
第二章 高床式神殿の祭神(三)創造主(2)
まず布幕に付けられている房は紐状で、
幕の内が神聖な場所(聖所)ないし事柄を秘めていること
及び二人の女性が侍していることから
女性に係わる秘所であると思われる。
ベイルは英語の呼称ではあるがヒントがある。
シュメルの絵文字を捜っていくと、
この図柄に酷似した文字「絵文字」があり、
シュメル語で bar と読まれ、
「聖所」の意味であり、 veil と近似している。
絵文字には碗形土器の意匠では空白であった囲みの中に
V のマークが書かれているが、
これは土器の女性にも白抜きで逆三角形が取られているように
女性の性器の象徴であり、幕の内に女性が坐すことを示している。
シュメル語 bar を同じ英語に捜ってみると bear があり、
その意味は「子供を産む」であるばかりでなく
「支える、持つ」の字義があり、
二人の女性が垂幕を支え持っている行為自体が
「出産」を表意していると解釈できる。
産み出す役目をするのは母の役割である。
この幕の内には母神が坐すことが解ってくる。
ARPACHIYAH1976
『参考』
Tell Arpachiyah (Iraq).
まんどぅーかネット
シュメル語・日本語
《Key Word》
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