創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―
著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦
執筆時期:1999~2000年
牛角と祝祭・その民族系譜:141頁
第二章 高床式神殿の祭神(二)水神(2)
楔形文字になると、
刻文は一つでも「池・堤」を表し、amber と読まれた。
また、天空 zikum を表す楔形文字は engur とも読まれ
「深海」ないし「深水」の意味で、大量の水を想像させる。
河川は「 id イドゥ」であるが、
その楔形文字は水とengur/zikumとの合成語である。
エリドゥの神殿の呼称は e engur で「水の神殿」の意である。
Engur の楔形文字を分析すると、
容器( gur )が星型米( an )を囲んでいる。
つまりengur は an-gur であり、「天にある容器」と解釈でき、
雨を降らせるために水を貯える天の壺と考えられる。
壺は dug ないし duk と呼ばれた。
この楔形文字はまた buk とも読まれ、動詞形になり、
「所蔵する」の意味になる。
さらにこの語は「耕作する」にも使われ、
神殿の壺が穀物の豊饒を祈っていることも理解される。
ARPACHIYAH1976
『参考』
Tell Arpachiyah (Iraq).
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シュメル語・日本語
《Key Word》
楔形文字
エリドゥの神殿
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