2013年7月1日月曜日

牛祝祭(9)


 創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―

 著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦

 執筆時期:1999~2000年

 牛角と祝祭・その民族系譜:29頁

 第一章 「牛祝祭」 (9)

  汙気を日本書紀が覆槽と表記し始めたことに

 遠因あると思うのだが、

 これを中が空の船形樋と解釈したのは
 
 日本古典文学大系の解釈などに従った表現である。

 しかし、戦闘の武具であり、

 狩の道具である矛を手革に結いて

 伏せた桶の上で足踏みをしながら、

 なぜ、

 天照大御神に石屋戸からお出ましいただくよう舞踊するのだろうか。

 単に大騒ぎをすればよいのだろうか。

 それならば、もっと音を出す器もあろうというものである。

 茅を纏いた矛は漢字の語呂合わせで、

 やはり笹(小竹葉・茅)に過ぎなかったのだろうか。

 そうではない。

 ウケ(汙気・覆槽)の解釈に問題があるのである。

 結論を明かせば、

 ウケとは牡牛(雄牛)を広くは牛を意味する。

 天石屋戸の神集いの情景は牛祝祭のスケッチなのである。

 ウケ・ウケソウは、

 サンスクリット語 uksan の転訛である。

 タイ語では水牛のことを ekuaye という。

 Ai/aye 「~公」の意味で、エクアイは牛公である。

 インド・ヨーロッパ語圏の

 英語では ox 、

 ドイツ語では ochs となり牡牛を意味する。

 我々が現在使う「ウシ(牛)」はこのウケの転訛と考える。

 《Key Word》

  牛祝祭

  覆槽

  牡牛

  雄牛

  水牛
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