2013年7月1日月曜日

ウケ(牛)と保食神(1)


 創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―

 著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦

 執筆時期:1999~2000年

 牛角と祝祭・その民族系譜:30頁

 第一章 「ウケ(牛)と保食神」 (1)

  ウケモチ(保食)神は日本書紀特有の神名である。

 天照大神が葦原中国にこの神がいることを

 聞き及んで月夜見尊を派遣する。

 月夜見尊が到着すると、

 保食神は国の方向に首を回して口から飯を出し、

 海に向かって鯺の広物、鯺の狭物を口から出し、

 また山に向かうと麤物柔物を口から出し、

 これらを総てを百個もの机に積み上げてご馳走としたが、

 月夜見尊はご馳走するのに

 口から吐き出したものでするなど汚らわしい、

 卑しいかぎりだと怒って剣で保食神を殺してしまう。

 口から出すというイメージは

 牛の反芻機能を言ったものと考えられる。

 ウケモチのウケが牛であることが

 「口から出す」働きから知れる。
 
 《Key Word》

 月夜見尊

 

 反芻

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