2013年7月10日水曜日

インドの踊子と天鈿女命(1)


 創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―

 著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦

 執筆時期:1999~2000年

 牛角と祝祭・その民族系譜:34頁

 第一章 インドの踊子と天鈿女命 (1)

  天鈿女命が御巫であり、

 石屋戸前の神集いで御巫舞を踊ったことは

 すでに理解できただろう。

 古代インドの舞踊とはどんなものであったのだろう。
 
 まず写真を参照する。

 これは1984年3月から7月にかけて

 東京と京都で開かれたインド古代彫刻展に

 出展された「本生図と踊子像のある石柱」の正面写真である。

 前2世紀から1世紀のシュンガ朝時代に製作されたもので、

 ニューデリから南方へタージ・マハルで有名なアグラへ行く途中

 中程のマトゥラー市で出土した石柱である。

 石柱の高さは202センチメートルある。

 カタログ説明をそのまま記載する。

 「玉垣の石柱に浮彫りヤクシー像が大きく表現されている。

  正面向きで、しなやかな服を交叉し、

  両手で条帯をもって舞踊する姿である。

  豪華な結髪や髪飾り、蘡珞、腕釧、緩帯、足環にいたるまで

  細密克明に表現し、当時の宮廷の踊り子の姿を追感される。

  上部のメダイオンは仏陀の前世の物語が、

  下には踊る獅子が彫られている。

  豊満な乳房や陰部の大らかな造形は、

  この女神が豊穣吉祥を象徴しているインド的な

  造形の一つであることを示している。」

本生図と踊子像のある石柱



 《Key Word》

 御巫舞

 インド古代彫刻展

 本生図と踊子像のある石柱

 シュンガ朝時代

 タージ・マハル

 アグラ

 マトゥラー市

 ヤクシー像

 豊穣吉祥

 

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