2013年12月30日月曜日

六派哲学と五明学(6)


 『Yahoo!天気・災害』

 Matのジオログ

 創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―

 著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦

 執筆時期:1999~2000年

 旧約聖書「創世記」:牛角と祝祭・その民族系譜:446頁

 第八章 インド文化と祝祭 

 「六派哲学と五明学」(6)

  (1)ヴェーダンタの思想-4

  サンスクリット語では caturtha は「第四あるいは第四の」であり、

 またこの catur から変形した用語 turya(turiya) し、

 「第四、第四の」を表わす。

 Caturtha はまた Caturya とも表現される。

  このようなウパニシャット哲学は、

 祭官たち(バラモン)の世俗化が進み、

 彼等への祭儀の際の贈物が莫大になり、過重となってきたため、

 司祭者に対する反動が強まった結果であるとする。

 一種の宗教改革の性格を持ち、正しい知識と思想に重きを置いた

 より形而上学化されたものになったのである。

 その中心となったのが王族達で、

 パンチャーラ国やヴィデーハ国のクシャトリヤ(王族)のなかには、

 この改革を自ら積極的に進めた者もあった。

 政治的形態が祭政から国政へと転換される社会環境が興した

 変革であったともいえるだろう。


 ARPACHIYAH 1976:高床式神殿、牛頭、空白の布幕、マルタ十字紋等
 (アルパチア遺跡出土の碗形土器に描かれている) 

  
 牛頭を象った神社建築の棟飾部


 『参考』
 Tell Arpachiyah (Iraq) 
 Tell Arpachiyah (Iraq)     
 
 ハラフ期の土器について

 アルパチア遺跡出土の碗形土器

 ハブール川
 ハブール川(ハブル川、カブル川、Khabur、Habor
、Habur、Chabur、アラム語:ܚܒܘܪ, クルド語:Çemê Xabûr, アラビア語:نهر الخابور Bahr al-Chabur

 ARPACHIYAH 1976

 高床式神殿

 牛頭を象った神社建築の棟飾部

 神社のルーツ

 鳥居のルーツ 

六派哲学と五明学(5)


 『Yahoo!天気・災害』

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 創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―

 著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦

 執筆時期:1999~2000年

 旧約聖書「創世記」:牛角と祝祭・その民族系譜:445頁

 第八章 インド文化と祝祭 

 「六派哲学と五明学」(5)

  (1)ヴェーダンタの思想-3

  「ブラフマンの第三位」に達した者の性質とは

 「現象界の諸事物の根底としての最極的有者」である。

 「有者」とは「有る者」で、

 仏教の般若波羅蜜多心経の「色即是空、空即是色」の
 
 「色」の概念とすると解りやすい。

 第三位知恵位者の形容は次のようになる。

   万有の主宰者 sarvasvara

   全智者    sarvajiña

   内制者    antaryāmin

   万有の根源  yonih sarvaya

   万有がそれから生起し、その中に帰入するところの根底
  
          prabhavāpyayan bhūtanam

  次に位するのがブラフマンの第四位 Caturtha であり、

 「第三位知恵位の根底にあるものとしての最極者」である。

 「第三位が現像界の諸事物の根底としての

  究極的有物であるのに対して、

  それを基礎づける第四位は、

  もはや有者ではありえないから絶対無、畢竟空である。」

 「ヴェーダーンタ・サーラ」という書物では、

 この第四位を caturmukha 梵天と表現、

 第四位を turya とし、

 「無知に制約されない精神」の境地と説いている。


 ARPACHIYAH 1976:高床式神殿、牛頭、空白の布幕、マルタ十字紋等
 (アルパチア遺跡出土の碗形土器に描かれている)
 
  
 牛頭を象った神社建築の棟飾部


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 Tell Arpachiyah (Iraq) 
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 ハブール川
 ハブール川(ハブル川、カブル川、Khabur、Habor
、Habur、Chabur、アラム語:ܚܒܘܪ, クルド語:Çemê Xabûr, アラビア語:نهر الخابور Bahr al-Chabur

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2013年12月29日日曜日

六派哲学と五明学(4)


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 創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―

 著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦

 執筆時期:1999~2000年

 旧約聖書「創世記」:牛角と祝祭・その民族系譜:444頁

 第八章 インド文化と祝祭 

 「六派哲学と五明学」(4)

  (1)ヴェーダンタの思想-2

 同派の著述の中に

 「マンドゥーキャ、ウパニシャット」があり、

 紀元後7世紀のガウダルパータが「マンドゥーキャ詩」を著し、

 その内容を簡明に説明している。

 それによるとアートマン(我)の段階を四つに分けており、

 これを四位説という。

   第一位: 普通位  Vaisvanara

   第二位: 光明位  Taijasa

   第三位: 智恵位  Prujñna

   第四位: kome    ※Caturtha

  ※この語の意味が”第四”であり、
 
  他の形容をしないところに根本理由がある。

  (4)ウパニシャット Upaniśad 哲学の紹介の際説明した

 宇宙の原理であるブラフマン(梵)と

 個人の原理であるアートマン(我)との一致、

 つまり、梵我一如がここにおいて重要である。

 アートマン(我)の段階が第三位に達することにおいて、

 それはブラフマンの第三位(智恵位)に昇華されるのであり、

 梵我一如、ブラフマンとの完全一致が起こるとされる。

 古ウパニシャットの哲学者によって想起された

 究極の世界原理概念である。

 古ウパニシャットとは

 (2)ブラフマーナと(3)アーラニヤカの最後期の部分と

 ヴェーダ学諸派存する十数種の思想家たちとの意味である。


 ARPACHIYAH 1976:高床式神殿、牛頭、空白の布幕、マルタ十字紋等
 (アルパチア遺跡出土の碗形土器に描かれている) 

  
 牛頭を象った神社建築の棟飾部


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 アルパチア遺跡出土の碗形土器

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、Habur、Chabur、アラム語:ܚܒܘܪ, クルド語:Çemê Xabûr, アラビア語:نهر الخابور Bahr al-Chabur

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六派哲学と五明学(3)


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 創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―

 著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦

 執筆時期:1999~2000年

 旧約聖書「創世記」:牛角と祝祭・その民族系譜:443頁

 第八章 インド文化と祝祭 

 「六派哲学と五明学」(3)

 (1)ヴェーダンタの思想-1

  六派哲学の主張を全部紹介するのは有意義といえないので、

 ここでは

 そのうちのヴェーダンタ派 Vedanta の思想の中枢となる要素について

 中村元の「ヴェーダンタ思想の展開」 などにより紹介しておきたい。

  まず、これは同派だけでなくリグ・ヴェーダに

 述べられていることに始まるが、

 世界に四つの要素に依って成り立っているとの思想で、

 それを粗大元素、大種あるいは四大という。

   地界:prthiv-dhātuh

   水界:ab-dhātuh

   火界:tejo-dhātuh

   風界:vaja-dhātuh

  この要素概念はパニシャットからヴェーダンタ学派まで継承されている。


 ARPACHIYAH 1976:高床式神殿、牛頭、空白の布幕、マルタ十字紋等
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2013年12月28日土曜日

六派哲学と五明学(2) 


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 創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―

 著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦

 執筆時期:1999~2000年

 旧約聖書「創世記」:牛角と祝祭・その民族系譜:442頁

 第八章 インド文化と祝祭 

 「六派哲学と五明学」(2) 

  このような情勢の中、紀元前350年から紀元前300年にかけて、

 ヴェーダ文献の研究が盛んとなり、学派が続々と打ち立てられ、

 その中の重要なものが六派だったため六派哲学と呼ばれるが、

 ヴェーダ文献の哲学的解釈がその主題であった。

 六派とは、

 ミーマーンサー、

 ヴェーダンタ、

 ヴァイシェーンカ、

 ニャーヤ、

 サーンキャ、

 ヨーガの各派であるが、

 その主張をここで説明することは差し控えたい。

  この時代ヴェーダ学の他に理科学的学問も進歩し、

 それを五明学とという。

  声明学:言語学、文法学、音韻学

  因明学:論理学

  内明学:哲学

  巧明学:数学、天文暦学、測量学、機械工学

  医方明学:医学、薬学

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 (アルパチア遺跡出土の碗形土器に描かれている) 

  
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六派哲学と五明学(1) 


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 創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―

 著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦

 執筆時期:1999~2000年

 旧約聖書「創世記」:牛角と祝祭・その民族系譜:441頁

 第八章 インド文化と祝祭 

 「六派哲学と五明学」(1) 

  紀元前800年頃になるとアーリア人が全インドに広がり、

 宗教、法律、学問などの面で統一性を持つようになる。

 アーリア・バトラ(アーリア人の土地)であるヒマラヤ山脈から

 ヴィンダヤ山脈の間を中心に16王国が栄えた。

 中でもコーサラ国、カーシー国が強盛を誇った。

 紀元前600年頃になると

 マガダ、コーサラ、ヴァムサー、アヴァンティ、ヴリジの

 五国の並立統括時代に入り、

 その中からマガダ国が次第に勢力を拡大し、

 紀元前317年にチャンドラ・グプタによりマウリア朝が成立、

 第三代のアショカ王(273~232)の時代には

 北はパンジャブ地方、

 南はデカン高原の南まで、

 西はシンド

 東はガンジス河の河口地域までを統一して大帝国を築き上げた。

 《Key Word》

 ヒマラヤ山脈

 ヴィンダヤ山脈

 16王国

 マガダ国

 マウリア朝

 チャンドラ・グプタ

 アショカ王

 パンジャブ地方・インド

 パンジャブ地方・パキスタン

 デカン高原

 シンド

 ガンジス河

 ARPACHIYAH 1976:高床式神殿、牛頭、空白の布幕、マルタ十字紋等
 (アルパチア遺跡出土の碗形土器に描かれている)
 
  
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聖典とウバニシャット(4)


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 創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―

 著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦

 執筆時期:1999~2000年

 旧約聖書「創世記」:牛角と祝祭・その民族系譜:440頁

 第八章 インド文化と祝祭 

 「聖典とウバニシャット」(4) 

 (5)ヴェダンガ Vedānga

  「枝分」は、

 ヴェーダ末期に出現したヴェーダの補助的文献で、

 祭式の保存、理解、実行に必要な各種の学術、

 すなわち音韻、文法、語源、韻律、祭儀、天文を含む。

 このうちの宗教上最も重要な祭儀規則の網要書が

 カルパスートラ Kalpasūtra で四つに大別される。
 
 (a)シェラウタスートラ Śrautasūtra 

  三個の祭火を用いる大規模な祭儀に関するもの

 (b)グリフヤスートラ Grhyasūtra

  一個の祭火を用いる日常的な祭儀に関するもの

 ©ダルマヴァスートラ Dharmasūtra

  四種姓(階級身分)の権利、義務、生活法を規定して

 宗教的社会規制を説明したもの

 (d)シュルヴァスートラ Śulvasūtra

  祭場、祭壇、祭火の設置に関する規定を説明したもの、

 幾何学的な測定法にも触れており、

 インドにおける幾何学の発達に貢献した。

 (6)聖伝文学

  紀元前の時期に製作されたものには、

 この他に二大叙事詩、

 マハーバーラタ Mahābhārata とラーマーヤナ Rāmāyana 及び

 マヌの法典 Mānava Dhrma Śāstra があり、

 聖伝文学と呼ばれ、聖賢たちが叙述したものと考えられる。

 ARPACHIYAH 1976:高床式神殿、牛頭、空白の布幕、マルタ十字紋等
 (アルパチア遺跡出土の碗形土器に描かれている)
 
  
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2013年12月27日金曜日

聖典とウバニシャット(3)


 『Yahoo!天気・災害』

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 創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―

 著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦

 執筆時期:1999~2000年

 旧約聖書「創世記」:牛角と祝祭・その民族系譜:439頁

 第八章 インド文化と祝祭 

 「聖典とウバニシャット」(3) 

 (4)ウパニシャット Upaniśad

  「奥義書」の義でアーラニヤカの哲学的考察を

 さらに一歩進めたもので、

 ウパニシャットとは「待坐すること」の意味である。

 教義が秘密のため師弟が対座して口授されるので、

 このように呼ばれる。

 内容は多種多様で宇宙の最高原理を追求し、

 宇宙の原理であるブラフマン brahman (仏教でいう梵) 

 と個人の原理であるアートアン Ātman (仏教でいう我) との一致、

 すなわち梵我一如、宇宙即我の真理を

 感得し解脱しようとするものである。


 ARPACHIYAH 1976:高床式神殿、牛頭、空白の布幕、マルタ十字紋等
 (アルパチア遺跡出土の碗形土器に描かれている) 
  

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、Habur、Chabur、アラム語:ܚܒܘܪ, クルド語:Çemê Xabûr, アラビア語:نهر الخابور Bahr al-Chabur

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聖典とウバニシャット(2)


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 創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―

 著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦

 執筆時期:1999~2000年

 旧約聖書「創世記」:牛角と祝祭・その民族系譜:438頁

 第八章 インド文化と祝祭 

 「聖典とウバニシャット」(2)

 (2)ブラフマーナ Brahmāna  

  ヴェーダ本集(四種のヴェーダ)の賛美歌、祭詞の祭式における

 適用法並びにその語義、起源、目的などを神学的に説いた文献。

 現在十数種が伝えられている。

 散文で書かれた最初期の解説書である。

 (3)アーラニヤカ Āranyaka

  「森林書」の義で、ブラフマーナを補足し、

 ヴェーダ祭式の神秘的意義を哲学的に説いた部分。

 通常ブラフマーナの最後の章となっているものを特にいう。

 説かれている祭式の内容が特に神聖であるため、

 村落を離れて森林の中で伝授されるべき

 秘密の奥義であるという意味から森林書と呼ばれた。

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 (アルパチア遺跡出土の碗形土器に描かれている) 

  
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2013年12月26日木曜日

聖典とウバニシャット(1)


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 著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦

 執筆時期:1999~2000年

 旧約聖書「創世記」:牛角と祝祭・その民族系譜:437頁

 第八章 インド文化と祝祭 

 「聖典とウバニシャット」(1)

 (1)ヴェーダ(聖典)

  ヴェーダ veda はアーリア人が作り上げた宗教的な文献で、

 その意味は「知る」「知識・智恵」の意味であったが、

 徐々に宗教的知識のこととなり、

 バラモン教の教典へとその定義を変えていった。

 以下光島督「印度の聖典と神々」を参考に概略を紹介する。

 ヴェーダ文献の中心は

 祭式呪法に用いる讃歌、祭詞、呪詞を集めたもので

 以下の四種がそれに含まれる。

 (a)リグ・ヴェーダ Rigveda,ऋग्वेद :

  僧侶(hotr)が諸神を祭壇に勧請するために誦じる讃美歌集。

 成立年代には諸説あるが、

 紀元前1000年頃には成立していたらしい。

 (b)サーマ・ヴェーダ Sāmaveda, सामवेद :

  祭官達による聖歌隊が歌う儀式用讃美歌集で、

 リグ・ヴェーダの抄録集である。

 サーマは神に捧げる酒の名前に依る。

 (c)ヤジャール・ヴェーダ yajurveda, यजुर्वेद :

  司祭 Adhvaryu の唱える祭詞を集めた祈祷集で、

 その四分の一はリグ・ヴェーダからの引用。

 このヴェーダを基礎資料として作られている。

 Adhvaryu は供犠の実務をなす祭官である。

 (d)アタルヴァ・ヴェーダ Atharvaveda,अथर्ववेद :

  息災増幅の呪法、魔術を集めたもので散文で書かれている。

  後の三ヴェーダの成立年代は

 紀元前1000年から紀元前800年頃とみられている。

 しかし、これらの長編が書くことによってできたものでなく、

 口伝により製作継承されたことに

 インド的特性があり驚きである。

 筆録されたのは紀元後のことである。

 《Key Word》 

 光島督「印度の聖典と神々」

 リグ・ヴェーダ

 サーマ・ヴェーダ

 ヤジャール・ヴェーダ

 アタルヴァ・ヴェーダ

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インドの祝祭(4)


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 著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦

 執筆時期:1999~2000年

 旧約聖書「創世記」:牛角と祝祭・その民族系譜:436頁

 第八章 インド文化と祝祭 

 「インドの祝祭」(4)

  このような祭式を行う聖職者たちを総称して

 ブラーフマン brahman といい、 brahmana (僧族) という

 社会構造上の階級を形成している。

 彼等を尊重し、彼等の信奉する神々を崇拝する宗教を一般に

 バラモン brahmaņa 教というのである。 

  聖書に記された初期の王名の中には、

 これら祝祭に係わる名称からつけられたものが多い。

 sumitra 、sumati 、sunaya 、sunetra 、sunitha 、sunika 、sumāiya

 がその例である。

 そこにシュメル語の śum(供犠する)が隠されていることを確認できる。

 ARPACHIYAH 1976:高床式神殿、牛頭、空白の布幕、マルタ十字紋等
 (アルパチア遺跡出土の碗形土器に描かれている)
 
  
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 ハブール川
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インドの祝祭(3)


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 創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―

 著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦

 執筆時期:1999~2000年

 旧約聖書「創世記」:牛角と祝祭・その民族系譜:435頁

 第八章 インド文化と祝祭 

 「インドの祝祭」(3)

  インドの最古の供犠書リグ・ヴェーダにはみえない用語であるが、

 火に焼くこと「焼施」を homa といい祭壇の意味となる。

 後に仏教において護摩となる。

 また Śamitr が犠牲獣を解体して調理する処理場を kriyā といい、

 日本語で「御厨」という。

 仏教の用語になって「心の平穏を保つもの」の

  Śamana は犠牲獣を殺して静かにすることから出た用語で

 「鎮める、静穏にする」の意味でもある。

 このようにして神に神饌として献げられた犠牲獣の肉は

 参集した人々に宴が催ようされ、振る舞われるが、

 この時の食糧を āhara というが、

 日本語で「饗(あえ)」あるいは「阿閍」となっているのである。

 もちろん、神も宴に加わっているのであり、 bhoja 神饌でもある。

 犠牲獣は前記のように馬、羊などであるが、

 特に牛はその最大量の動物であった。

 祝祭に参集する来客は go-guna 「殺した牛を饗応される者」という。
 
 伝承によると王の即位式に二十四万頭もの牛が司祭に供与されたという。

 もちろん全てが屠殺されたわけではないが。


 ARPACHIYAH 1976:高床式神殿、牛頭、空白の布幕、マルタ十字紋等
 (アルパチア遺跡出土の碗形土器に描かれている) 

  
 牛頭を象った神社建築の棟飾部


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