創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―
著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦
執筆時期:1999~2000年
牛角と祝祭・その民族系譜:184頁
第三章 カルト(スバル)人の地中海進出(2)フィリステル-3
Philister については、紀元前一二三〇年頃から
エジプトの海岸に現れた「海の民」と呼ばれる地中海東部に起った
海の流浪民のうち、
武装集団パラサティ Peleset が
チェケル Tiekkel とともに当該地域に上陸して
都市を形成したことによるとの見解が是認されている。
Pelesat は
ダニエル書第五章に語られる tekel、u-pharsin(二五)と
関連しているようにみられる。
Tekel は Tjekkel を、Phărsin は Peleset に対応し、
続く条句で
「テケルはあなたが秤で量られて、
その量の足りないことがあらわれたことをいうのです(二七)。
ペレスはあなたの国が分かれて(二八)」と説明される。
Phărsin/peres は創世記第一〇章に
セムの子孫ペレク peleg を
「これは彼の代に地の民が分かれたからである(三五)」
と説明している「分化」と字義とする同類語である。
Tjekkel 及び Peleset はエジプトの史料にのる
「海の民」九武装集団に含まれる集団名でるが、
ケレテはその九っの集団名に含まれていない。
つまり、
ケレテ人は「海の民」の属さない人々であったと考えた方がよい
と思われるのである。
ARPACHIYAH 1976
『参考』
Tell Arpachiyah (Iraq).
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シュメル語・日本語
《Key Word》
海の民
ダニエル書第五章
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