2014年2月23日日曜日

五帝と夏禹(8)


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 創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―

 著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦

 執筆時期:1999~2000年

 旧約聖書「創世記」:牛角と祝祭・その民族系譜:515頁

 第九章 中国の祝祭と皇帝

 五帝と夏禹(8)

  このように考えると、

 三星堆遺跡から見つかった高さ262㎝の青銅立人像や

 「黄金仮面人物頭像」は

 黄帝を表わしていると想定することができる。

 一号坑に一体、二号坑に四体の黄金をつけた

 青銅製の頭像があった。

 つまり黄帝の「黄」は黄金の意義と解釈されるのである。

 一号坑の七点の青銅製頭像は

 黄帝の眷族を表わすものとなろう。

 何れの頭像も両目が大きく刻まれ切れ上がっていて、

 口が薄く横に切れ込んでいる。

 耳も大きいが、人間の耳であり、

 縦目青銅仮面群と違い、

 これらは人物を造形したものである。

 この推測を支援するものが

 周代の彝器六彝の中に黄彝があって別称を「黄目」ということである。

 彝は既述のように鬱鬯酒を神に献げ、地に注ぎ

 神の降臨を願う「祼(かん)」の祭に用いられた。

 「周礼春官小宗伯」に

 「辨<2>六彝之名物<1>、以待<2>果将<1>」とある。

 六彝とは雞彝、鳥彝、斝彝、黃彝、虎彝、蟲(蜼)彝である。

 雞彝は雞の形を彫刻して飾りとした酒樽、

 鳥彝は鳥の形を模様としてつけた杯、

 斝彝は禾稼を彫刻して飾りを施した杯、

 虎彝は同じく虎形の飾りを施した杯、

 蟲(蜼)彝は尾なが猿を描いた水を注ぐ樽である。

 容器は何れも玉製である。

 黃彝も玉製で、

 「黄目」と言われる由縁である人間の顔を

 暗示した二つの目を刻み込み、

 黄金で飾った杯あるいは樽である。

 「周礼春官司尊彝」、注記に「黄彝黄目尊也」、

 「鬱尊用<2>黄目<1>」、

 注記に「鬱尊<2>鬱鬯酒<1>之尊也、黄目彝也」とある。

 この黄目(黄彝)と三星堆の「黄金仮面頭像」とは

 親縁関係にあると考えるのである。

 紀元前1000年頃三星堆の人々が

 祖神として黄(金)帝を祀っていたと考えられるのである。

 三星堆は夏華の聖地であることとなる。

 夏華とは中華と同義である。

 《Key Word》

 三星堆

 二号坑から出土した青銅立人像(高さ262cm)

 ARPACHIYAH 1976
 高床式神殿、牛頭、空白の布幕、幕と婦人、マルタ十字紋等
 (アルパチア遺跡出土の碗形土器に描かれている)
 
  
 牛頭を象った神社建築の棟飾部


 『参考』
 Tell Arpachiyah (Iraq) 
 Tell Arpachiyah (Iraq)     
 ハラフ期の土器について
 アルパチア遺跡出土の碗形土器

 ハブール川
 ハブール川(ハブル川、カブル川、Khabur、Habor
、Habur、Chabur、アラム語:ܚܒܘܪ, クルド語:Çemê Xabûr, アラビア語:نهر الخابور Bahr al-Chabur
 ARPACHIYAH 1976
 高床式神殿
 牛頭を象った神社建築の棟飾部
 神社のルーツ
 鳥居のルーツ

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