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創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―
著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦
執筆時期:1999~2000年
旧約聖書「創世記」:牛角と祝祭・その民族系譜:515頁
第九章 中国の祝祭と皇帝
五帝と夏禹(8)
このように考えると、
三星堆遺跡から見つかった高さ262㎝の青銅立人像や
「黄金仮面人物頭像」は
黄帝を表わしていると想定することができる。
一号坑に一体、二号坑に四体の黄金をつけた
青銅製の頭像があった。
つまり黄帝の「黄」は黄金の意義と解釈されるのである。
一号坑の七点の青銅製頭像は
黄帝の眷族を表わすものとなろう。
何れの頭像も両目が大きく刻まれ切れ上がっていて、
口が薄く横に切れ込んでいる。
耳も大きいが、人間の耳であり、
縦目青銅仮面群と違い、
これらは人物を造形したものである。
この推測を支援するものが
周代の彝器六彝の中に黄彝があって別称を「黄目」ということである。
彝は既述のように鬱鬯酒を神に献げ、地に注ぎ
神の降臨を願う「祼(かん)」の祭に用いられた。
「周礼春官小宗伯」に
「辨<2>六彝之名物<1>、以待<2>果将<1>」とある。1>2>1>2>
六彝とは雞彝、鳥彝、斝彝、黃彝、虎彝、蟲(蜼)彝である。
雞彝は雞の形を彫刻して飾りとした酒樽、
鳥彝は鳥の形を模様としてつけた杯、
斝彝は禾稼を彫刻して飾りを施した杯、
虎彝は同じく虎形の飾りを施した杯、
蟲(蜼)彝は尾なが猿を描いた水を注ぐ樽である。
容器は何れも玉製である。
黃彝も玉製で、
「黄目」と言われる由縁である人間の顔を
暗示した二つの目を刻み込み、
黄金で飾った杯あるいは樽である。
「周礼春官司尊彝」、注記に「黄彝黄目尊也」、
「鬱尊用<2>黄目<1>」、1>2>
注記に「鬱尊<2>鬱鬯酒<1>之尊也、黄目彝也」とある。1>2>
この黄目(黄彝)と三星堆の「黄金仮面頭像」とは
親縁関係にあると考えるのである。
紀元前1000年頃三星堆の人々が
祖神として黄(金)帝を祀っていたと考えられるのである。
三星堆は夏華の聖地であることとなる。
夏華とは中華と同義である。
《Key Word》
三星堆
二号坑から出土した青銅立人像(高さ262cm)
ARPACHIYAH 1976
高床式神殿、牛頭、空白の布幕、幕と婦人、マルタ十字紋等
(アルパチア遺跡出土の碗形土器に描かれている)
牛頭を象った神社建築の棟飾部
『参考』
Tell Arpachiyah (Iraq)
Tell Arpachiyah (Iraq)
ハラフ期の土器について
アルパチア遺跡出土の碗形土器
ハブール川
ハブール川(ハブル川、カブル川、Khabur、Habor
、Habur、Chabur、アラム語:ܚܒܘܪ, クルド語:Çemê Xabûr, アラビア語:نهر الخابور Bahr al-Chabur
ARPACHIYAH 1976
高床式神殿
牛頭を象った神社建築の棟飾部
神社のルーツ
鳥居のルーツ
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