『Yahoo!天気・災害』
創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―
著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦
執筆時期:1999~2000年
牛角と祝祭・その民族系譜:275頁
第四章 ゲルマン-12
北方移動したアラーン人は
カスピ海の西岸イランとアゼルバイジャン辺りに長期滞留し、
アルダビ Ardabi を中心にしてその一部は
紀元前十五世紀に
北メソポタミアにフルリ人を統括してミタンニ国を支配したと推測される。
同地方からは銅や鉛が産出する。
この辺りには青銅器の遺跡が散在する。
アラーン人はこの地で鉄の加工技術を修得し、
鉄鍛冶を名称とする「アース族」の名を得たのかもしれない。
ミタンニ国のフルリ人は金属加工の技術集団である。
鉄についても、
ギリシャ神話「アルゴー丸の英雄たち」に
伝承される鋼鉄をつくるカリュベス人の国もフルリ人とみられる。
ハッティ(ヒッタイト人に鉄を教えた)人に
鉄の技術を伝授したのもフルリ人の可能性があり、
フルリ人が居住する北メソポタミアの東に隣接したことにより
アース族はその技法を習得したのである。
以後彼等の勢力はカスピ海の北方へあるいは
イラン高原へと拡張することとなる。
森浩一編『鉄』古代東方の鉄鍛冶金には
村上英之助の報告として
「紀元前七・六世紀と推定されるイラン出土の刀子(とうす) の構造を
研究したフランスのラノ(A.F.Lanora) は
鋼と矛鉄を交互に重ねて鍛打したことを明らかにし、
その製作地をカスピ海南西のグルジスタンと推定している」
との一文を紹介している。
グルジスタンは
現代名のイラン西北部、イラクの東北、トルコの南東端を含める地域で、
アルダビルのある地方をいっているとしてよいだろう。
ARPACHIYAH 1976:高床式神殿
(アルパチア遺跡出土の碗形土器に描かれている)
牛頭を象った神社建築の棟飾部
『参考』
Tell Arpachiyah (Ir aq).
ハラフ期の土器につ い て
ハブール川
ハブール川(ハブル川、カブル川、Khabur、Habor、Habur、Chabur、アラム語:ܚܒܘܪ, クルド語:Çemê Xabûr, アラビア語:نهر الخابور Bahr al-Chabur
《Key Word》
0 件のコメント:
コメントを投稿