2014年4月8日火曜日

韓と月支国(1)


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 創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―

 著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦

 執筆時期:1999~2000年

 牛角と祝祭・その民族系譜:572頁

 第十章 天毒とセリカ

 韓と月支国(1)

  「カラ」名は韓と表記されたように「加羅」であり、

 是は伽耶の別称である。

 韓は「チャン」と発音され、

 中国語の「蚕(チャン)」「絹(チャン)」と

 同音であることは既に紹介したが、

 韓がカトリキヌ「縑(チェン)」である絹布(帛)を

 表わす用語であることから、

 両語の本来の語義が「絹」な係わるものとして一致する。

 三国志弁辰伝には

 「蚕を飼う桑を植えることを知っていて、

  縑布を作り」とあり、

 縑布が韓で作られていたことが解かる。

 《参考》
 
 三国志弁辰伝

 〔第一弁辰伝〕
 
 弁辰伝もまた十二国である。

 〔その他にも〕また多くの小さな別邑(小国)があり、
 
 そこにはそれぞれ渠帥(首長)がいる。

 その勢力の大きな者を臣智と名づけ、

 その次には険側があり、

 その次には樊濊があり、

 その次には殺奚があり、

 その次には邑借がある。

 巳柢国・不欺国・弁辰の弥離弥凍国・弁辰の接塗国・

 勤耆国・難弥離弥凍国・弁辰の古資弥凍国・

 弁辰の古淳是国・冉奚国・弁辰の半路国・

 弁〔辰の〕楽奴国・軍弥国・弁軍弥国(重複であろう)・

 弁辰の弥烏邪馬国・如湛国・弁辰の甘路国・戸路国・

 州鮮国・馬延国・弁辰の狗邪国・弁辰の走漕馬国・

 弁辰の安邪国・馬延国(重複であろう)・

 弁辰の瀆慮国・欺慮国・優中国があり、

 弁辰と辰韓とを合わせて二十四国である。

 大国は四、五千家、

 小国は六、七百家で、

 総計して四、五万戸である。

 〔辰韓の〕十二国は辰王に臣属している。

 臣王は常に馬韓人を用いている。

 〔辰王は〕代々相継いでいるが、

 辰王は自分みずから〔の意志で〕王になることはできない。

 『魏略』では、つぎのように言っている。

 明らかに〔辰韓人は〕他の所から移り住んだ人たちである。

 それ故に馬韓のために〔辰韓が〕制御されているのである。

 〔弁辰の〕土地は肥沃で、

 五穀や稲を植え〔育てる〕のに適している。

 蚕を飼い桑を植えることを知っていて、

 縑布を作り、牛馬に乗る。

 嫁を娶る時の作法には、男女で区別があり、

 〔それぞれ異なる礼儀に従っている〕。

 大鳥の羽根を用いて死者を送るが、

 それは死者を〔天上に〕飛揚させたいからである。

 『魏略』は、次のように伝えている。

 〔弁辰の〕国々では、

 屋根を作るのに横に木を積み重ねて作っていて、

 あたかも牢獄のようである。

 〔弁辰の〕国々から鉄を産出する。

 韓〔族〕・濊〔族〕・倭・〔族〕が、みな鉄を取っている。

 どの市場の売買でもみな鉄を用いていて、

 〔それは〕中国で銭を用いているのと同じである。

 そしてまた〔鉄を楽浪・帯方〕二郡にも供給している。

 〔弁辰の〕習俗は、歌舞し飲食することを喜ぶ。

 瑟(大琴)があって、その形は筑に似ている。

 この瑟を弾く、また音曲がある。

 子供が生まれると、石でもって子供の頭を圧す。

 〔それは〕頭を狭くしたいがためである。

 そのため今の辰韓人はみな狭い頭をしている。

 男女〔の習俗は〕ともに倭に近く、

 また〔男女ともに〕文身(入墨)している。

 〔戦闘では〕、歩戦が巧みで、

 〔用いている〕武器は馬韓と同じである。

 人々の礼儀では、往来を行く者が出会った場合、

 すすんで相手に路を譲る。

 〔第二弁辰伝〕

  弁辰は、辰韓と入り雑って生活している。

 また〔弁辰には〕城郭があり、

 衣服や住居などは辰韓と同じである。

 言語や法俗なども似ている。

 鬼神を祭る仕方には、異なっているところがある。

 竈をそなえているが、〔それは〕みな戸の西側につくっている。

 〔弁辰の〕瀆慮国は倭と〔境界を〕接している。

 十二国にはそれぞれ王がいる。

 〔弁辰の〕人々の体格は大きく、衣服は清潔で、

 髪は長く伸ばしている。

 そしてまた広幅の細布を織っている。

 〔弁辰の〕規律は特に厳格である。

 * これらはすべて、

 井上秀雄ほか訳注1974『東アジア民族史1-正史東夷伝』

 平凡社より引用したものです。脚注は省略しています。

 詳細は原書をご参照ください。


『参考』

 前人未到の道を行く - 邪馬台国・奇跡の解法 - Gooブログ
 古代史獺祭

 ARPACHIYAH 1976
 高床式神殿、牛頭、空白の布幕、幕と婦人、マルタ十字紋等
 (アルパチア遺跡出土の碗形土器に描かれている) 

  
 牛頭を象った神社建築の棟飾部



 Tell Arpachiyah (Iraq) 
 Tell Arpachiyah (Iraq)     
 ハラフ期の土器について
 アルパチア遺跡出土の碗形土器

 ハブール川
 ハブール川(ハブル川、カブル川、Khabur、Habor
、Habur、Chabur、アラム語:ܚܒܘܪ, クルド語:Çemê Xabûr, アラビア語:نهر الخابور Bahr al-Chabur
 ARPACHIYAH 1976
 高床式神殿
 牛頭を象った神社建築の棟飾部
 神社のルーツ
 鳥居のルーツ

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