『出典』言語復原史学会・加治木義博:大学院講義録31:16頁
《本来のスメルの主人はウバイド》
「本来のスメルの主人はウバイド」
次は従来シュメルと呼ばれた地域に住んでいた太古の人々の、
その歴史を知らなくては済まない。
判っていることは彼等は今から約5500年前のB.C.E.3500年頃に、
メソポタミヤのチグリス、ユーフラテス両大河下流域に移動してきた
未開の遊牧民で、
そこにはウバイド=Uvaidと呼ばれた先住民がいた。
彼等は住居地の中央に神を集る聖域を作り、
その周囲で世界最初の灌漑農業を営なみ、
水田式農耕を考案した。
この地方を含むアラビヤからイランにかけての地域は、
出土した動植物の遺骸などによって、
2万年前ごろから乾燥期に入ったことがわかっているので、
次第に森林が消えて、
それまでの主食だったドングリなどの果実が得られなくなると
野草とその種子がそれに代わり、
草食獣を飼って生活する牧畜か生まれ、
栽培植物を乾燥から守る灌水技術を発明した結果、
河川や湖沼近くに移した彼等の居住地域=水量豊な
チグリス、ユーフラテス両大河下流域は、
人類にとって空前の宝庫になり、
弓形をしたその周辺地域は、
今も『肥沃な三日月地帯』と呼ばれている。
そこへ他から暴力で勝る人々がやってきて、
支配権をふるい、
富を蓄積して強大になり、
次々に都市国家を造り、
粘土版に彼等の文字で記録を残したから、
彼等はこれまで知られている範囲では、
人類最古の文明人たちだとされてきた。
これがいわゆるシュメルなのだ。
『参考』
『言語復原史学会:Web』
『言語復原史学会:画像』
『言語復原史学会:画像』
『特定非営利活動法人森を守る紙の会: NGO-SFP』
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