2011年1月18日火曜日

「古代国家」建国の条件

『出典』言語復原史学会・加治木義博:大学院講義録15:9頁

応神天皇は神話どころか、

統一国家をつくった生ま身の天皇だった。

ではなぜ?…それが可能だったか?。

武力が優れていたからか?。

国家というのは、

単に土地を占拠すればいいというものではない。

そこに住む国民がいて、

何かの産業に従事し、

その経済力を活用せねば王も軍人も役人も、

その国を維持して行くことはできない。

たとえ敵には負けなくても、滅びてしまう。

しかしどんなに原始的でも経済活動には、

利害が相反するジンクスがつきまとう。

労働は時間と体力と資本を消耗する損失であり、

その結果得られた収穫の代価=収入がその損失を上回らなければ永続きしない。

その体制は滅びてしまう。

けれども代価を払わずに収穫を奪い去る盗賊がいる。

ところが古代社会を支えていた農水産業は、

広い面積の土地や水域から収穫するしかないから、

不眠不休で見張っているわけにはいかない。

だから常に盗まれ、紛争が起こる。

それを防ぐには強奪者を

捕らえて処罰する強い警察力がいり、法律がいり、

それらを支える権力と給与がいる。

さらに必要なのは侵略者を撃退する兵力で、

これらがなければ国民が従わないから、

国家も政権も成りたたない。

だがそれには国家の構成と、

不正を処罰する根拠になる法律と税収がなければならない。

『参考』

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小林登志子『シュメル-人類最古の文明』:中公新書
『メソポタミア世界』
シュメル-人類最古の文明
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歴史学講座『創世』
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