『出典』言語復原史学会・加治木義博:大学院講義録11:14頁
この大蛇退治もギリシャ神話の重要なモチーフである。
北方からギリシャにやってきた、
太陽神・アポロンは、
今アポロン神殿跡が残るデルポイに行き、
テミスの神殿を守っていた
大蛇・ピュートンを退治てそこに君臨し、人々に神託を授けた。
このピュートンは、神託の巫女・ピューティアたちの怪物化で、
同じくもとはゼウスのビューティアだった卑弥呼を、
怪物・八俣の大蛇に変えたのは、
このアポロンの大蛇退治物語が大きく影響している。
それはスサノオが北方の朝鮮半島からやってきた状況から真似ている。
位宮は確かに高句麗からやってきた。
そして神託の女王であった卑弥呼を退治て君臨した。
そうした類似点がアポロンの大蛇退治を連想させて、
八俣大蛇物語を作り出したのである。
またスサノオの名乗りを見て見よう。
それは『後漢書・東夷・倭章』にある
「帥升」が、
カールグレンの上古音発音でスサヌウになり、
スサノオを沖縄語~大隅語発音にしたものに一致するから、
これが初期のスサノオの名乗りであることは、どこからみても疑いない。
その帥升は後漢安帝の永初元年=107年に
訪漢して安帝に会見を求めているから、
卑弥呼が死んだ247年の140年前である。
この間、何名のスサノオがいたか不明だが、
世襲された複数のスサノオが実在したことは疑いの余地がない。
『参考』
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小林登志子『シュメル-人類最古の文明』:中公新書
『メソポタミア世界』
シュメル-人類最古の文明
歴史徒然
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