2010年6月15日火曜日

志筑とは「津名王」の歴史的変形名

『出典』言語復原史学会・加治木義博:大学院講義録09:7頁

ついでに<志筑>とは何を意味するかもみておこう。

日本語の助詞「…の」に当たる漢字の当て字には、

<奴>と<之>と<津>がある。

奴はノ・ヌ・ナで、之はノ・シ。

津はツ・シンだが沖縄語では<チ>と発音することが多い。

<ツナ>が<チヌ>になるのはそのためである。

この助詞の漢字による<シツキ>への当て字を考えてみると

「之津王(シツキ)」とも書ける。

これは<之>の代わりに<津>、<津>の代わりに<奴>を当て字すると

<津奴王>で<ツナ王>である。

だから<志筑>はもともと<ツナ王>だったのだが、

こうした当て字の置き換えが行なわれて、

意味不明の名になってしまった。

それはこれまで幾度も例を挙げて説明したように、

『日本書紀』撰上直後に出された

『風土記』提出の官命にある

「地名には好字をつけよ」という命令で、

<木の国>が<紀伊国>に変えられたように、

都合の悪い史実を抹消しようという、

当時の政権の陰謀によるものだったとわかる。

こうしたことは複雑なように見えるが、

多くの当て字に分裂していても元は単純な一つの名なので、

分析は案外簡単で結論は明瞭だ。

だから地名の言語復原過程では

これは不可欠の必須検討科目であることを忘れてはならない。

こうした分裂、増殖は、さらに<姓氏>のうえに無数にみられる。

これに気づかないまま<日本人の姓>を

説明した解説書の類が市場に出回っているが、

それらにはこうした重要な史実を知らない根本的欠陥があり

無価値といっていい。

『参考』

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小林登志子『シュメル-人類最古の文明』:中公新書
『メソポタミア世界』
シュメル-人類最古の文明
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