2010年6月9日水曜日

天照大神が淡路島にいた証拠「大阪湾・国生み」

『出典』言語復原史学会・加治木義博:大学院講義録08:29頁

でも最後に「天照大神とは何者か?」と確認しないと、

今回の主題の解明は肝心のところで躓(つまづ)く。

この謎の原因は、それが個人名ではなく、

次々に継承された称号であったために、

現実に「多数の天照大神が実在した」ことから、

『記・紀』が編集を間違えたか、

あるいは故意に混乱を作り出したのか、

どちらにしても別々の複数の史実が、

あたかも一つの史実のように見えて混在しているために、

簡単には読破できず、理解も困難を極めるからである。

だからそれらの記事をよく分析して、

それぞれの正しい時代、正しい位置に戻さないと、

その部分の天照大神とは誰か?、

何をしたのか?真相ははわからない。

だが『天孫降臨』の神勅を下した天照大神は、

明確に実在したイザナキ天皇の皇女だと確認できる。

講義録(院)05を補強すると、

履中天皇の伊邪本(ホ)を「伊邪木(キ)」に

訂正すると伊邪(イザ)ナ木(キ)だから

一層疑いはなくなる。

そして淡格島を舞台にした「大阪湾国生み」とは、

その履中天皇が倭王・珍(チヌ)で、

和泉と紀伊を最初に確保した天皇政権を意味し、

その際の皇后との論争が、

御柱を巡つて交わされた男尊女卑論議説話の実体なのだから、

「国生み」とは倭の五王政権が初めて大阪湾以東の、

後のヤマト政権圏を確保した史実の神話風表現で、

その真相は夫妻が戦争か平和かと国是を争った高度の哲学、政策論争を、

男女の発音の先後で象徴した、

大層意味深いものなのだ。

『参考』

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小林登志子『シュメル-人類最古の文明』:中公新書
『メソポタミア世界』
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