2012年3月19日月曜日

名乗りと地名との偉大な歴史価値、再確認


『出典』言語復原史学会加治木義博大学院講義録26:23頁

名乗りと地名との偉大な歴史価値、再確認
名乗りと地名との偉大な歴史価値、再確認

それには「名乗り」のもつ地名、国名、個人名を正確に把握して、

その持ち主と時代とを確実にしなければならない。

領土は世襲されるから、同一の名乗りが倭め五王のそれのように、

複数人のものである場合があるからである。

しかし注意すれば、複数にみえても全体が同じという場合は先ずない。

倭の五王のそれは、名乗りの最後にある個人名が変化しているので、

別人だとわかるだけでなく、

それで『記・紀』の誰の名乗りか、正確に比定することができた。

こうして僅かな変化を読み取れば、人物の差、時代の差が読み取れる。

あわてて早呑み込みせずに、慎重に比定しなくてはならない。

名乗りは名詞だから、記述のように長々と書き並べるわけにはいかない。

そこで頭文字だけにしたり、代表的国名だけにしたりしてあるし、

文字も様々な当て字が統一なく使われている。

だが対照できる記録によって、なぜ省略したのか、

その理由や心理まで読み取れるし、その増減で、記録にない変動も見える。

地名が移動の跡を記録しているのも常識だ。

現在の地名とも深く繋がっているから、

どこで起った事件か具体的に特定できる。

『記・紀』のような文献だけが文化財なのではなく、

いま使っている地名もまた貴重な文化財なのである。

だから地名は簡単に変更してはならない。

むしろ改悪地名の復元こそ必要なのである。

『参考』
『言語復原史学会:Web』
『言語復原史学会:画像』 

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