『出典』言語復原史学会・加治木義博:大学院講義録17:9頁
だが発音が、もっと<天子>に近い「テミス」という神がいる。
彼は<アボルロン>が<デルポイ>を奪い取る前に、
その神殿で<神託>を授けていた神である。
ところがそれまで、
寒い北風の国の<ヒューベルボレオイ>にいた<アボルロン>は、
<ゼウス>と<ヒュブリス>の子である<バン>に予言を習い、
<デルポイ>へやってきて、
神殿を守る大蛇・<ピュートーン>を退治して、
<テミス>に替わって予言し、
<ピューティア>たちに神託を述べさせた。
これは<スサノオの命>が寒い朝鮮半島から帰ってきて、
<八俣の大蛇>(おろち)を退治して<八上姫>と結婚し、
王になった話そのままである。
この神話の真相は
<スサノオ>と<天照大神>の
「誓約(うけひ)」=実は政争であり戦争でもあった
史実で、<高句麗王位宮>が、
<卑弥呼政権>を倒して<邪馬壹国>を樹立した事件だが、
それをスサノオ伝説にスリ変えた時、
この<アボルロン>の神話がモデルになったことは、
その余りの一致と、『記・紀』にあるその他の説話が、
大量にギリシャ神話から借用したもので満ちている事実から、
どんなにしても否定することは不可能である。
これもギリシャと我が国が「2大神話国」と呼ばれたことの理由と、
これまで隠れていた本当の深層を見せてくれているのである。
この<テミス>はさらに最も重要なことを教えてくれる。
それは「天子」は国家の最も重要な中心人物だということだ。
そして<テミス>もギリシャの中心・<デルポイ>にいたのである。
『参考』
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小林登志子『シュメル-人類最古の文明』:中公新書
『メソポタミア世界』
シュメル-人類最古の文明
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