2010年11月27日土曜日

完全な立体視点で構築される一軒の家

『出典』言語復原史学会・加治木義博:大学院講義録13:15頁

1つの建物を説明するには、

まず地図のような平面図が要り、

次に玄関の方から見た正面図がいり、

次に右横から見た側面図がいり、

つぎに左側、つぎに裏側、2階があれば、その平面図と、

構造が複雑になればなるほど多くの視点からの

設計図、説明図が必要になる。

だがこれでも、その建築物の全貌がわかったわけではない。

屋根の構造や瓦の性格も千差万別であり、

そこに太陽光発電設備を載せたりする場合もある。

それが済むと電気やガスの配線や配管をし下水溝をつくり、

トイレや風呂場やキッチンの水回りの配管を済ませた上で、

床や壁や天井を取り付け、

そこにドアや窓をつけ、サッシをはめ、

それらを塗装し、壁紙を貼り、

照明や温熱用のソケットを取り付け、エアコンを取り付け、

電話設備やアンテナの端末を取り付け、

窓にはブラインドやカーテン掛けを取り付けて、

ガラスをはめる。

そのためには、それらの材料、部品の一つ一つにも、

また詳細な、用途、特徴、使用法、手入れ法のマニュアルが必要で、

それらが全て完備して、はじめて完成するのである。

ごくありふれた家屋建築でも、実に複雑な立体構造をもっている。

そうしてそれらは一気に完成するのではない。

基礎から内装まで順序正しく最適の部品を、

順序正しく取り付けることを積重ねていって、

初めて一軒の立体構造物として完成するのである。

『参考』

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小林登志子『シュメル-人類最古の文明』:中公新書
『メソポタミア世界』
シュメル-人類最古の文明
歴史徒然
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