『出典』言語復原史学会・加治木義博:大学院講義録13:3頁
最近、私たち日本人は、
在来の「皇国史観」を持っていては、間もなく必ず滅ぶ。
という話題が出た。なぜか?…。
それは私たちを取り巻く現在の世界の環境が、
その「皇国史観」が考案された明治の国際環境と、
「完全に正反対」になっているからである、という。
明治政府が必要としたのは、
それまで60余州の独立国に分裂していた日本列島を完全に統一し、
内紛のない国にして全国民を団結させ、
一丸となった強力な軍事力をっくることで、
欧米の侵略政策に対抗して国土を守り、
日本人による支配政権を維持することであった。
「皇国史観」とは、この緊急の大問題に必要な
「国民を説得する基礎教育」の中核として考案された
「日本は神州であり、天皇はその神の直系の御子孫なのだ。
その天皇が親政する完全な単一民族国家で、
他国の速く及ばない無比の国体をもっているから、
国民はこの皇国を一丸となって守れ」
と教育するために考案した「明治の軍事用建国史」だった。
この
「日本は他に類のない神聖な国、世界に誇る神国なのだ。
それを欧米は物力にものをいわせて属国にしようとしている。
野蛮な欧米の侵略を許すことはできない」
という教育を受けた国民は、
欧米諸国を敵視し、他国民を見下だし、
軍部の言うままにあやつられ、
ついには全世界を故に太平洋戦争を起こして惨敗して、
大日本帝国を滅ぼしてしまったのである。
『参考』
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小林登志子『シュメル-人類最古の文明』:中公新書
『メソポタミア世界』
シュメル-人類最古の文明
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