『出典』言語復原史学会・加治木義博:大学院講義録13:5頁
それは、これまでも繰り返しお話ししてきたとおり、
海外の学会に出席するたびに、
他の事では尊敬をこめた真心で応対してくれる友人たちが、
日本の建国史が話題になると、
途端に人を小馬鹿にした表情に変わり、
「本当の御先祖様は見つかったかい!?」と、
必ずからかうので、
こちらも笑って応対するものの、
内心では幾度、無念の涙を飲んだか知れない。
もちろん彼らだって、私が本気で
「先祖が天空から舞い降りてきた」などと
信じているとは思っていないが、
「ではそれに代わるどんな史実があるというのだ?
早く真実の答を見つけろよ」と、
激励しているつもりなのである。
しかし、それに具体的に答えられない間は、
私は黙って自分の無力さ、愚かさを嘆くほかなかった。
だが今、私はついに日本建国史の全貌を捉えた。
だがそれと並行して日本のグローバル化が進み、
問題は私が個人的に無念の涙を噛みしめた程度のもの、
ではなくなってしまった。
海外の学者との冗談は笑い話で済んだが、
日本人対世界の人々では
「天からやってきた正体不明のエーリアンの子孫・日本人」は、
半世紀前には
「ヒトラーと組んで人類を敵にまわし、
世界戦争を起こして実行した憎むべき怪物」
という記憶を呼び醒ます。
しかもそれでもなお、
日本人は「先祖は天から天下だった」
としか答えられないのが実情なのである。
『参考』
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小林登志子『シュメル-人類最古の文明』:中公新書
『メソポタミア世界』
シュメル-人類最古の文明
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