2010年11月16日火曜日

いまの日本人の古代常識は?

『出典』言語復原史学会・加治木義博:大学院講義録13:4頁

では現在の日本人は、

日本の歴史について、どんな常識をもっているのだろう?。

いまの日本人の大半は、漠然とだが、

「まず神話時代があって世界ができ。

そこに生まれた神々の子孫が、

そのころ日本列島に住んでいた先住民の所へ、

空から降りてきた。

その神の子孫が天皇家で、

橿原で神武天皇が即位して以来、

歴代天皇が日本列島を治めてきた。

中世以後は政治を武士が代行する武家政治時代が

鎌倉・足利・織豊・江戸と続いたが、

明治に再び天皇の親政に戻り現在に至った。」

という「日本は天皇の支配国」という歴史観であって、

神話を半信半疑に思っている人でも、

それ以後は天皇が支配していたと信じて疑わない。

だがこの常識は

『古事記』『日本書紀』に書かれている真実の歴史なのだろうか?。

実はそれらは明治前後の歴史筆者が、

『古事記』『日本書紀』などの内容を、

自己流に解説した、

『仮説』が通説化したものに過ぎない。

彼らは宇宙や地球についてまるで何も知らなかった、

そんな小学生にも劣る世界観で、

千数百年前の古記録を解説しただけのものなのである。

もちろん本居宣長たちは、

徳川時代の人としては優れた知性の持ち主だが、

現代の世界の知性人の眼からみれば、

彼らの結論は余りにも粗雑で、

その解説による古代史は、

野蛮人の妄想が生んだ幼稚な作品にしか見えない。

という事実を、私たちは軽視できない。

『参考』

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小林登志子『シュメル-人類最古の文明』:中公新書
『メソポタミア世界』
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