『出典』言語復原史学会・加治木義博:大学院講義録13:4頁
では現在の日本人は、
日本の歴史について、どんな常識をもっているのだろう?。
いまの日本人の大半は、漠然とだが、
「まず神話時代があって世界ができ。
そこに生まれた神々の子孫が、
そのころ日本列島に住んでいた先住民の所へ、
空から降りてきた。
その神の子孫が天皇家で、
橿原で神武天皇が即位して以来、
歴代天皇が日本列島を治めてきた。
中世以後は政治を武士が代行する武家政治時代が
鎌倉・足利・織豊・江戸と続いたが、
明治に再び天皇の親政に戻り現在に至った。」
という「日本は天皇の支配国」という歴史観であって、
神話を半信半疑に思っている人でも、
それ以後は天皇が支配していたと信じて疑わない。
だがこの常識は
『古事記』『日本書紀』に書かれている真実の歴史なのだろうか?。
実はそれらは明治前後の歴史筆者が、
『古事記』『日本書紀』などの内容を、
自己流に解説した、
『仮説』が通説化したものに過ぎない。
彼らは宇宙や地球についてまるで何も知らなかった、
そんな小学生にも劣る世界観で、
千数百年前の古記録を解説しただけのものなのである。
もちろん本居宣長たちは、
徳川時代の人としては優れた知性の持ち主だが、
現代の世界の知性人の眼からみれば、
彼らの結論は余りにも粗雑で、
その解説による古代史は、
野蛮人の妄想が生んだ幼稚な作品にしか見えない。
という事実を、私たちは軽視できない。
『参考』
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『メソポタミア世界』
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