『出典』言語復原史学会・加治木義博:大学院講義録08:13頁
ここまでくると、<瑞歯>と<瑞穂>の違いが、
<ホ音>を使わない沖縄語系の大隅語では、
<ミズホ>は<ミズファ>に変化するから、
当て字として<瑞歯>が使われたことがわかる。
ではこれらの名詞の語源になったのは一体どこにあった土地だろう?。
これまでの知識を活かしてみよう。
泉州には有名な水間観音がある。
<ミズマ>は沖縄~大隅発音では濁音化して<ミズバ>になる。
また<ミズマ>と発音する地名は福岡県にも<三瀦>がある。
ここは『魏書倭人章』の奴国のあたりだから
不弥国=豊前や不呼国=豊後に隣りあっている。
宇佐八幡系勢力とともに大移動しても不思議ではない。
これと同じことは土器にもいえる。
倭の五王時代に泉州を中心に大工業地帯化した土器は、
それまでの軟弱な土器とは比較にならない
固焼きの、進化した須恵(すえ)器であるが、
その学名は福岡の須恵に語源がある通り、
北部九州に起源をもつ、当時のハイテク新製品だった。
それがタジヒという名乗りの語源なのだから移入者は反正天皇なのである。
これで神勅が掲げた目標地点は精密に確認できた。
それは大阪府の北部から奈良を経由して大阪府南部こ至っている。
この考証を助けた反正天皇の名乗りには、
この他にまだ和歌山も入っている。
瑞歯別の「別」は在来の常識では<ワケ>と読んだが、
<ワカれる>と読めば<ワカ>=和歌。
<水間>に続くその位置と履中から受け継いだ名乗りだから、
単なる男性語尾ではない。
『参考』
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小林登志子『シュメル-人類最古の文明』:中公新書
『メソポタミア世界』
シュメル-人類最古の文明
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