『出典』言語復原史学会・加治木義博:大学院講義録02:26頁
その2つの証拠が確定的に立証して下(くだ)す判決は、
当時の文字の一字一字が、
官制によって厳重に監視されていて誤りを許されず、
決して誤りが起こりえなかった事実と、
それ以前に、現代の忙しく粗雑な、
そして見誤(みざやま)りを起こさせる小さな活字選択とは全然異(こと)なった、
木竹簡という紙でない素材に書き、あるいは彫った、文字の大きさと、筆法と、
時間を掛けた書き方と、教養のある書き手といった、
重なりあった要素の実在が確認できるから、
絶対に「臺と壹」を間違うことはないと万人が確信するである。
これまで我が国に、むだな論争と出版で厖大(ぼうだい)な物質的損害と、
何とも恥ずかしい精神的損害とを与え続けた「邪馬台国大和説」の、
たった1つの拠(よ)りどころだった「臺は壹の間違い説」を、
ついに終結させるこの動かぬ判決は、
もう永遠に変わることはないが、事が重大であるだけに、
さらに入念に証拠を揃えておくことは無駄ではない。
その意味で小火(ぼや)の火種(ひだね)も残さないように、
漢字の構造と、
その問題の原字の「壹」が同時に沢山書かれているから、
国名を間違った上に女王の名まで間違うことはないこと、
仮に間違えても肯定にまで読まれた文書は、
多くの官職を経由する魏の制度で必ず訂正されることを、
当時の官制を列記して理解させた上で、
文字は発音という強力な要素があって誤りを許さないのだと締めくくる。
『参考』
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小林登志子『シュメル-人類最古の文明』:中公新書"
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