『出典』言語復原史学会・加治木義博:大学院講義録02:28頁
「ずいぶん厳重だったのねえ!」
「あとで間違いだとわかれば、出世できなくなるだけじゃない。
責任をとらされて、重大な場合は命まで奪われた時代なんだ。
今のようにいい加減なことはできなかったんだよ。
それだから郡の太守だって、報告書を読んだだけではない。
張政を呼んで直接、報告を聞き、納得できないところは確かめた上で、
彼の意見書をそえて政府に届けた。
だから女王が都する重要な国の名などは、
繰り返し話題の中に出てきて、
よく知りつくしていたはずだから、
問題のその一字が壹(イエッ)か臺(ダグ)か、
その発音でもよく知っていた。
それを政府に送るために清書して、
写した役人が写し間違えたとしても張政がそれを検査し、
太守が読みかえして間違いを直させる。
どんなにしても間違った文字のままの文書が、
政府の記録として残るりことはありえないんだよ」
『参考』
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小林登志子『シュメル-人類最古の文明』:中公新書"
『メソポタミア世界』
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