2014年9月18日木曜日

大物主神の神妃(5)

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 創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―

 著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦

 執筆時期:1999~2000年

 牛角と祝祭・その民族系譜:749頁

 第十二章 大国神と大物主神
 
 大物主神の神妃(5)

 伊勢市の五十鈴川の上流に矢持の地名がある。

 伊勢神宮の近くに鎮座する猿田彦神の祖像が

 インドラ神であることは紹介済みだが、

 その東方の朝熊(あさま)山名はこの矢持の 

 iṣu-mat の転訛であろう。

 iṣu と同様「矢」を表わす用語に (astra) がある。

 同地の朝熊神社(伊勢市朝熊町)は「桜の宮」として知られ、

 桜樹が境内に多く植えられているという。

 「桜」は śakra でインドラ神の尊称で、

 その古代に埋もれている祭神名

 「桜刀自命」の「刀自」は「佐士(さじ)」の転訛で、

 祖語が sajiya であり、

 太初において「あさま神社」の祭神が

 矢持 iṣu-mat であったことを窺わせている。

 「刀」字が使われているのは、iṣu, astra に近似する。

 「剣、刀」を表わす asi を加味したからで、

 asi-mat は「剣持」である。

 狭井坐大神荒魂神社の祭神名「大神荒魂神」は

 大物主神の荒魂の語義で、

 これは率川神社の祭神「狭井大神」ともども

 「矢持」を表徴しているのである。

  大神神社の所蔵する宝物の中には

 奈良時代に網あられた矢で木枠、鉾が数多くある。

 時代は下がるが南北朝時代、

 同社家越光資が大塔宮より戦功により賜ったものと

 伝えられる矢母衣(やほろ)があり、

 箙(えびら)には征矢二十隻が包まれている。

《参考》

 ARPACHIYAH 1976
 高床式神殿、牛頭、空白の布幕、幕と婦人、マルタ十字紋等
 (アルパチア遺跡出土の碗形土器に描かれている) 
  

 牛頭を象った神社建築の棟飾部

 本生図と踊子像のある石柱

Tell Arpachiyah (Iraq)
 Tell Arpachiyah (Iraq)    
 ハラフ期の土器について
 ハブール川
 ハブール川(ハブル川、カブル川、Khabur、Habor
、Habur、Chabur、アラム語:ܚܒܘܪ, クルド語:Çemê Xabûr, アラビア語:نهر الخابور Bahr al-Chabur
 ARPACHIYAH 1976
 高床式神殿
 牛頭を象った神社建築の棟飾部
 神社のルーツ
 鳥居のルーツ

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