『出典』言語復原史学会・加治木義博:大学院講義録10:13頁
これで過去に誰ひとり考えもしなかった
「卑弥呼はなぜ?倭国全体の女王に共立されたのか?」
という潜在する疑問が解けた。
それは『仲哀天皇記』や『神功皇后紀』の前半に
書かれた部分に一致していたのである。
しかしその後に、同じ名乗りをもつ<壹與の記事>が混入してしまった。
それにさらに世襲された<歴代の建内宿祢の記事>が加わって、
宿祢は300才という馬鹿げた長寿者に化けてしまった。
こうしたことをそのまま何の検討もせずに、
無考えに受けとった戦後の唯物史観学者?は、
「応神天皇記事は非常識な
『神話』に属するもので、歴史とはいえない」と、
社会科の教科から除外してしまったのである。
自分の無知、無能を国民に押しつけ、
日本人を建国史をもたない未開人にした彼等の行為は、
近い将来、入念に検討されてその犯行が赤裸々になり、
全人類の非難を浴びることは今から眼に見えている。
その神話的野蛮紀事とされた建内宿祢の系譜は、
本号冒頭 頁3の「孝元天皇の后妃皇子女」の系譜に、
卑弥呼の兄の第8代孝元天皇の皇孫、
第9代開花天皇の皇甥と明記されている。
その同一人が第19代の応神天皇を旅に連れ歩いて、
名替えをさせたと信じるほうがどうかしているのである。
そして念入りに系譜を検討すれば、
木宇豆=木珍と木角と木菟野のように、
当て字が異なるだけの世襲名が見つかる。
名乗りの世襲は現代にも続く常識なのだ。
『参考』
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小林登志子『シュメル-人類最古の文明』:中公新書
『メソポタミア世界』
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