『出典』言語復原史学会・加治木義博:大学院講義録04:3頁
前回の卑弥呼の名のリストとは、
全く別の分野の問題なので前回は載せなかったが、
次にお話しするのは、
卑弥呼とパーリ語が切っても切れない関係にある証拠として、
非常に重要なことなので、彼女の名前を挙げたついでに、
是非お話ししておきたいことである。
パーリ語には卑弥呼の語源であるペマカのほかに、
同じ「愛」を意味する「ピヤ piya」がある。
おわかりのように、
これにも「卑弥(ピヤ)」と当て字ができる。
これは何を意味するか。
「卑弥呼」の場合の「弥」は
miar ミヤ・ミという発音だったが、
この「卑弥」の場合は「弥」は ya ヤ である。
このヤは
我が国では弥太郎や弥次郎兵衛(やじろべえ)といった名に、
当然のこととして普通に使われている。
しかし中国では
漢魏音 miar ミヤ、
隋唐音 mjie ミュェ
北京音 mi ミ
広東音 ni ニ で、
「ヤ」などという発音はないから、
「ヤ」は日本だけで通用する日本読み(和訓、訓読)なのだとわかる。
では、そんな読み方がなぜ?いつ?どこで?生まれたか?。
それはこのパーリ語の卑弥呼と卑弥が、
どちらも同じ「愛」を意味しているので、
卑弥をピヤと原語のパーリ語で読んだためだとわかる。
この事実で、この文字がパーリ語への当て字だったことと、
この最古の和訓の1つの誕生が、どんなものだったかを、
詳しく強力に証言しているのである。
『参考』
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小林登志子『シュメル-人類最古の文明』:中公新書"
『メソポタミア世界』
シュメル-人類最古の文明
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