『出典』言語復原史学会・加治木義博:大学講院義録39:5頁
『倭人』
これは在来「倭(ワ)の人々」という意味で、
中国人がつけた名称だと思い込み、
その誤りに気付かずにいた。
だがそれは、民族名ウバイドが訛った発音「ウワイト」に、
倭人自身が当て字したものである。
それは中国人なら「人」の字を「ト」とは読まないのに、
それを「ト・ド」に当て字している事実が、
当て字者が中国人ではなく倭人自身であることの、
何よりの証拠だからである。
また後漢の王充の『論衡』巻八「儒増篇」に、
周に「倭人 鬯艸(チョウソウ)を貢す」
という記事が収録されている。
最初に当て字したのは周代より前の倭人で、
以前にお話しした通り
中国文字は「殷人=倭人」が作り始めたのだから、
倭人が自分で当て字したことは疑いないし、
後漢の班固(32~92)の
『前漢書』巻28下 地理志「燕地」にも
「楽浪海中倭人(ウワイト)有り」と記録されている。
すべて3世紀の当て字ではない。
ところがこれまでは、「倭人」という人種名は、
魏の役人か『魏書』の編集者・陳寿らの中国人が付けたものだろう、
といういい加減な想像でストップしていた。
だが、それは周代以前に
倭人(ウワイト)自身が当て字したものだったことは明確で、
これは常識化する必要がある。
ご覧のように『魏書倭人(ウワイト)章』は、
本来、内容を明示した冒頭のタイトルである『倭人』さえ、
まるで見当違いの読み方と解釈が一般化したままで停滞していたのである。
『参考』
小林登志子『シュメル-人類最古の文明』:中公新書:『メソポタミア世界』 http://www.orient-matsudo.com/kobayashi-shumel.htm
オリエントより日本への遷都:『言語復原史学会:加治木義博』 http://bloghistorygallary.blog10.fc2.com/blog-category-11.html
シュメル-人類最古の文明:『小林登志子』中公新書 http://bloghistorygallary.blog10.fc2.com/category9-20.html http://blogs.yahoo.co.jp/matmkanehara/folder/1602066.html
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「フェニキア」 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%8B%E3%82%AD%E3%82%A2%E4%BA%BA
「古代エジプト」 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%A4%E4%BB%A3%E3%82%A8%E3%82%B8%E3%83%97%E3%83%88
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「アナトリア半島」 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%8A%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%A2%E5%8D%8A%E5%B3%B6
「新潮社」五〇〇〇年前の日常―シュメル人たちの物語― http://www.shinchosha.co.jp/books/html/603574.html
「歴史wiki-小事典」 http://hiki.cre.jp/history/?Glossary
1 件のコメント:
何と云う凄い古書界の新たなる解き明かしかと云うことで腰を据えじっくりと読みつくしてみたくなります。
*()~◆~)*
・・・)(
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