2011年6月1日水曜日

「商人」が残した数々の眼に見える文化財

『出典』言語復原史学会・加治木義博:大学院講義録19:10頁

「商人」が残した数々の眼に見える文化財

その彼等の活躍を立証する最大の遺品、

文化財が、

沖縄産の宝貝を中心にした

キイロダカラハナビラダカラ古代通貨で、

それは中国を中心にシベリヤから西アジアに及んでいる。

私は数十万個の貝を鑑定して、

貝殻の特徴で、産地がどこか見抜くことができるが、

中国では西部の四川省成都雲南の博物館にある古代の通貨や装飾品も、

すべて沖縄産だった。

さらにそこに所蔵された貯貝器の蓋にある人間群像は、

ちょんまげを結った武士が日本刀を腰にさし、

沖縄の祭りで男性が頭を覆う前結びの頭布と同じものをした人物がいて、

ヤオ人たちの鋼鼓が置かれ、

その背景には我が国の家屋文鏡にある船形屋根の家屋が建っている。

どこから見ても我が国との近縁をはっきり証明するものに満ち溢れている。

その宝貝文化はさらに西に伸びて

タイからミャンマーに及び、ことにアカ人たちが多用。

女性の冠から首飾り、幅広の帯に至るまで数百個使用したものまである。

現地ではそれを、緊急避難用として、

できるだけ多くの財産を常に身につけているという

知恵の産物だと説明してくれた。

アジアの僻地では古代さながらの知恵が、

今なお生き続けているのである。

だから殷人たちは

糸魚川翡翠(いとい)(ひすい)や北海道の黒曜石(こくよう)を

売り歩いただけではない。

宝貝を貨幣にした商人の往来が、

統一国家「商帝国」を生み出し、巨大化し、繁栄させたのである。

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