『出典』言語復原史学会・加治木義博:大学院講義録19:23頁
「ギリシャ人を立証する信仰の形=葡萄唐草文様」
この葡萄唐草文様は、
ギリシャから中近東にかけて盛大だった
酒の神・ディオニュツソス信仰の産物である。
葡萄は酒の母体であり神の賜物であった。
それは健康と快楽と長寿繁栄をもたらす霊草だった。
それに配された馬は海神ボセイドンの象徴であり、
その実体は海馬=竜の落し子(タツノオトシゴ)で、
これはギリシャ海人たちが、守護神として頼る信仰の証しである。
この信仰が中国の技術と結合してこの鏡が生れた。
しかし職人が中国人のため霊物の姿も中国人の常識に置き換わった。
鳥獣などの表現が全てギリシャ文明そのままというわけではないが、
その最大のモチーフである葡萄唐草文は、永くしっかりと守り続けられている。
ギリシャ生れのこの信仰が、これで中国に入ったことが確認できたのである。
その時期が隋唐時代だというのは、まさに大隅ギリシャ人の発展を裏書きしている。
大隅を都に発展し、3世紀には7万戸の大都市国家を造った彼等は、
大隅から溢れ出てウースンと呼ばれながら北上し、
鮮卑(朝鮮の日人)と呼ばれながら中国を制圧して隋・唐政権をっくった。
そしてそんな鏡をっくるまでに繁栄した。
こうみてくると「たかが鏡」だなどとはいえない、
強力な証拠力をもった俸大な文化財であり、
それが記録しているギリシャ信仰や文明の、
動かし難い完璧な物的証拠として、
あらゆる反対を吹き飛ばす大きな役割を果したのである。
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