『出典』言語復原史学会・加治木義博:大学講院義録38:14頁
その体制整備で最も頭を悩ましたのは言うまでもなく
女帝制と男帝制との対立だ。
確かに持統天皇以後、女帝制は回復したが、
血縁は歴代天皇が天智天皇の皇子女である。
大化の再来は国の根幹を揺るがし兼ねないし、
また地方の支配者・国造をどうするか?
という大問題に直面したからである。
その結果は、皇女はたとえ姉でも、
天照大神=斎王として神事を司り、
皇太子が次の天皇になるという、
バラモン方式(斉王=ブラフマン、天皇=クシャトリヤ)=
『日本書紀』式の相続法に移行したことでその経過が判るから、
『日本書紀』はこのシステムを弁護するために作られた『皇統譜』で、
それ以前の『帝紀』は、
それを持っていた諸家から取上げて焼却処分してしまった。
『古事記』がそれを
「序文」に天武天皇の意向だったと書くのは責任転嫁だから、
『記・紀』とは何かという論義は、
ここまで来ないと本当の結論は出ない。
だが有り難いことに、
それまでは「女性が国造だった」という証拠が、
厳しい官憲の検閲焚書の眼を逃れて残っている。
それは『播磨国風土記』の
「讃容郡」弥加都岐原の長文の中にある
「因幡国造・阿良佐加比賣」である。
国造だから当然『国造本紀』に載っているはずなのに、
そこには
「成務天皇の御世に彦坐王の子・彦多都命を稲葉国造にした」
とあるだけであって、
これもまた検閲焚書の実態をまざまざと記録している。
『参考』
小林登志子『シュメル-人類最古の文明』:中公新書:『メソポタミア世界』 http://www.orient-matsudo.com/kobayashi-shumel.htm
オリエントより日本への遷都:『言語復原史学会:加治木義博』 http://bloghistorygallary.blog10.fc2.com/blog-category-11.html
シュメル-人類最古の文明:『小林登志子』中公新書 http://bloghistorygallary.blog10.fc2.com/category9-20.html http://blogs.yahoo.co.jp/matmkanehara/folder/1602066.html
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「アナトリア半島」 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%8A%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%A2%E5%8D%8A%E5%B3%B6
「新潮社」五〇〇〇年前の日常―シュメル人たちの物語― http://www.shinchosha.co.jp/books/html/603574.html
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