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『日本創世紀』:倭人の来歴と邪馬台国の時代小嶋秋彦
セブンネット
創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―
執筆時期:1999~2000年
牛角と祝祭・その民族系譜:928~929頁
第14章 牛頭と鹿頭
御名方神と御柱(1)御名方神の字義③
これらの概念は『古事記』の挿話に取り入れられている。
御名方神が御雷神との力比べの後、州羽の海に至って
「恐し、我をな殺したまひそ、此の地を除いて他處に行かじ。」
と述べたことに係わる。
つまり「ミナ」に「留まる」の意味がある故の作られた話である。
「他處に行かじ」とは「建物」である限りにおいては
動くわけにいかないし、
「柱」は木霊の象徴で、「木」は動くことはできず、
同じ所に何」百年と立ち続ける存在である。
この様な内容を含む「ミナ」により『古事記』の物語は
作られたと考える。
次に「カタ/方」であるが、
これはサンスクリット語の「仕事、動作、行為」を意味する
kṛte,kṛtene 、その同類語で
「行為者、働く者、創造者、祭官、作者」の意味
kaṛtṛ に由来する用語である。
「ミナ-カタ」は
māna-kaṛtṛ の音写で「建設工、建築工」を意味する。
因みに「大工」サンスクリット語の vaddhaki (大工の意味) の移入で、
その祖語はシュメル語の mā-du (作る-船で船大工の意味) である。
「大」の漢字が当てられたのは va-,mah (大の意味) が
同音となるためである。
ここでまた確認のため紹介するが、
narvada 川は narmada 川である。
「トミ」は、宇夜都弁命、石凝姥命・伊斯許理度売命の
「都弁、姥、度売」と同じく「工匠」を意味する。
その祖語はシュメル語の dum 乃至 dim で「大工」「工匠」を字義とする。
依って「ミナ-カタ-トミ」は「建物-業-工匠」となる。
そこに「建-」が付いていわれる場合は「建物を建てる職業の工匠」となり、
「棟梁」を意味することとなる。
諏訪大社初め各地の諏訪神社では7年に一度御柱祭を行っているが、
「柱を建てる」祭事である。
その柱建神事において柱の頭を三角錘に切るが、
これを「冠落し」といい
シュメル語の 「冠」を意味する men に関係すること、
諏訪大社の構成が上社下社など二座配置にあることも
シュメル語の min に関係していることは既に述べた。
《参考》
ARPACHIYAH 1976
高床式神殿、牛頭、空白の布幕、幕と婦人、マルタ十字紋等
(アルパチア遺跡出土の碗形土器に描かれている)
牛頭を象った神社建築の棟飾部
本生図と踊子像のある石柱
Tell Arpachiyah (Iraq)
Tell Arpachiyah (Iraq)
ハラフ期の土器について
ハブール川
ハブール川(ハブル川、カブル川、Khabur、Habor
、Habur、Chabur、アラム語:ܚܒܘܪ, クルド語:Çemê Xabûr, アラビア語:نهر الخابور Bahr al-Chabur
ARPACHIYAH 1976
高床式神殿
牛頭を象った神社建築の棟飾部
神社のルーツ
鳥居のルーツ
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