2009年11月1日日曜日

「秦(はた)氏景教徒説」と唐代中国での景教布教

 『出典』言語復原史学会・加治木義博:大学院講義録36:6頁

 そんなものを言語を用いて古代史の謎を解くからと称して、

 私たちの言語復原史学同様の学問だと宣伝されたのでは、

 迷惑も甚だしい。

 無知な人は区別がつかずに、

 言語復原と聞いただけで軽視する人が増えるからである。

 ここに取り上げてお話しした例は、誰でも明瞭に黒白が判るので、

 機会があればご活用を賜わりたいと思って、ご覧いただいた。

 しかし、そんなことに気付かない著者は、

 「秦氏景教徒説」の先輩、

 東京文理科大学の佐伯芳郎教授の説を

 引用して自説を主張するので、それを見ていって頂きたい。

 景教とは初期キリスト教のネストリウス派を指す中国名である。

 431年と451年に行なわれた2度の教義会議の論争で、

 「父と子と聖霊は三位一体の神だ」と

 主張する主流のアタナシウス派に、

 「いや、イエスは神であり、人である」と対立して、

 負けて追放された宗派である。

 シリヤに逃れ、イランに移り、

 シルクロードを通って

 インド・中国まで布教した記録が残っている。

 中国には「大秦景教流行中国稗」という遺物があり、

 唐代の635年に景教が伝来し、

 3年後には教会堂が建てられたと書かれている。

 この大秦は当時の中国でのローマの呼び名だから、

 秦氏が大秦でもローマ人しか意味しない。

 景教なら景はキーでキリストのキリであるが、

 秦氏一族は景教を示す何物ももってはいない。

 『参考』

 小林登志子『シュメル-人類最古の文明』:中公新書:『メソポタミア世界』 http://www.orient-matsudo.com/kobayashi-shumel.htm
 オリエントより日本への遷都:『言語復原史学会:加治木義博』 http://bloghistorygallary.blog10.fc2.com/blog-category-11.html
 シュメル-人類最古の文明:『小林登志子』中公新書 http://bloghistorygallary.blog10.fc2.com/category9-20.html http://blogs.yahoo.co.jp/matmkanehara/folder/1602066.html
 「古代オリエントの地名一覧」 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%A4%E4%BB%A3%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%88%E3%81%AE%E5%9C%B0%E5%90%8D%E4%B8%80%E8%A6%A7#.E3.82.A4.E3.83.A9.E3.83.B3.E9.AB.98.E5.8E.9F
 「古代オリエントの用語一覧」 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%A4%E4%BB%A3%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%88%E3%81%AE%E7%94%A8%E8%AA%9E%E4%B8%80%E8%A6%A7
 「メソポタミア神話」 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%BD%E3%83%9D%E3%82%BF%E3%83%9F%E3%82%A2%E7%A5%9E%E8%A9%B1
 「バビロニア神話」  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%93%E3%83%AD%E3%83%8B%E3%82%A2%E7%A5%9E%E8%A9%B1
 「ギリシア神話」  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B7%E3%82%A2%E7%A5%9E%E8%A9%B1
 「オリエント学」  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%88%E5%AD%A6
 「アッシリア学」  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%82%A2%E5%AD%A6
 「中国学」  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E5%AD%A6
 「ギルガメシュ叙事詩」  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%AB%E3%82%AC%E3%83%A1%E3%82%B7%E3%83%A5%E5%8F%99%E4%BA%8B%E8%A9%A9  http://www.aurora.dti.ne.jp/~eggs/gil.htm
 「フェニキア」  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%8B%E3%82%AD%E3%82%A2%E4%BA%BA
 「古代エジプト」  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%A4%E4%BB%A3%E3%82%A8%E3%82%B8%E3%83%97%E3%83%88
 「ヒッタイト」  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%83%83%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%88
 「アナトリア半島」  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%8A%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%A2%E5%8D%8A%E5%B3%B6
 「新潮社」五〇〇〇年前の日常―シュメル人たちの物語―  http://www.shinchosha.co.jp/books/html/603574.html 

0 件のコメント: