2010年9月20日月曜日

ここにも見る『古事記』執筆者の反抗

『出典』言語復原史学会・加治木義博:大学院講義録10:31頁

しかし見逃してはならないことが1つある。

それはこの部分の子神とされた名乗りが全て、

下(しも)がかったものに結びつけられているからである。

終りの2つ、和久産巣日神と豊宇気(ウケ)毘売神は、

どんなものから生まれたのか書いてないが、

枠結びは下紐のことで今ならパンツだし、

御食津はそのままオケツ(=尻の関西語)である。

それは決して好意のある扱いではない。

『古事記』筆者が故意に工夫した作為が、

ひそやかに潜在しているのをみると、

これに該当する名乗りの持主は、仇敵関係にあった人たちで、

その鬱憤をこうした皮肉な扱いで晴らしたとするしかない。

こうした反抗の最大のものは、

かねがねお話ししてきた祖国名の問題である。

『日本書紀』が全て日本と書くところを、

『古事記』は全て倭と書いていることを、

両方ともヤマトと読んで何の疑問ももたない在来の史観は、

幼稚以下としか言いようがない。

それはさらに後世に淡海三船がつけた

天皇たちの漢風諡号にも見られるから、

天皇政権が巨大化して、

武力による復讐が不可能になった

時代の生んだ思想的報復の1つだと見ないと、

『古事記』執筆者の実体、執筆の目的、執筆態度、

他にもあるはずの類似記事などをさらに

発掘したり正しく把握することは出来なくなる。

こうした真実の歴史を忌み嫌って、隠蔽(いんぺい)し、

美化するのが愛国だと錯覚していた連中が、

大日本帝国を滅ぼした事実を忘れてはならない。

『参考』

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小林登志子『シュメル-人類最古の文明』:中公新書
『メソポタミア世界』
シュメル-人類最古の文明
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