2015年10月8日木曜日

絹と地名分布②


 創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―

 著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦

 執筆時期:1999~2000年

 牛角と祝祭・その民族系譜:386~394頁

 第16章 イスラエル人の日本定着とヘブライの信仰

 絹と地名分布②

  石川県はかっての越(こし)の国で、

 奈良県明日香村越で説明したように

 サンスクリット語の kosa に依拠した呼称で、

 北陸の越においても養蚕が盛んであったことを示している。

 越国には秦氏の足跡が濃厚である。

  福井県敦賀市にある気比神宮の「気比(けひ)」は

 「カイコ」の「カイ」と同義同根である。

 同社と関係のある敦賀半島の常宮(じょうみや)の常宮神社、

 西方の三方五湖の水月湖を包む常神半島の名称の元である

 三方町常神の常神神社は「常世虫(とこよむし)」を

 常神として奉祀しているものである。

 新撰字鏡、名義抄に

 蠋(しょく)を「トコヨムシ」としており、

 字義は蚕である。

 気比神宮の祭神に八百万神(やおよろずしん)坐す。

 この祭神が「絹蚕」を意味するのである。

 神宮の西方三島町に現在正八神社が鎮座する。

 神名帳の天八百萬比畔神社に比定できるが、

 「八神」は絹虫の意味である。

 「八」は京都市太秦の蜂岡の「ハチ」であり、神は木密である。

 八百万神の「八」も同様で「絹」、
 
 百万神は「百万虫」で、これは漢字で蚕を表わす

 「竅:ケフ」の「八・百・万」に依っている。

 「淮南子」天文訓に「卵生する者は八竅なり」とある。

 よって、八百万神は「絹/蚕」ということになり、

 「気比」と同義となる。

  気比神宮の気比を地名としているのが、

 福井県丹生郡朝日町に気比神社を祀る気比庄であるが、

 同地の南佐々生には「佐々牟志神社」があり、
 
 これは蚕を表わす蠶を崩したものである。

 蠶を和名類聚抄が「加比古」、名義抄が「かいこ」とする。

 因みに蚕は本来「みみず」の意味である。棕日雙

  気比庄の東側隣接地が鯖江市で、

 「サバ」は蚕の「さなぎ」を表わす。

 大月氏の雙靡(そうひ)と同根の名称である。

 市の中心鯖江の地に柳町があるが、

 柳は楊(よう)で「さなぎ」を表わす。

 「蛹(よう)」の転訛ある。
 
 蛹は「説文」に「繭虫」とある。

 柳町の隣り横江町もこれに依るものであろう。
 
  鯖江市の北側は福井市となるが、

 ここは「北の庄」の地である。

 「北」は足羽川の北側にあるからというのが通説であるが、

 南の庄という呼称は無いのでそれは妥当しない。

 その地域に堅達町、北野町、上北野、志比、四ツ井、四ツ居の

 地名があることから、昆虫ではあるが

 蚕を表わす kita, kita-ja に依るものと考える。

 志比以下は気比の訛であろう。

 同地が足羽郡として成立する以前は

 「キタヤ北野」であったとみられる。

  板井郡金津町の北、北野も同様の地名である。

  福井県の東北に位置する勝山市にも

 北野津又、北郷町と蚕に由来する地名があり、
 
 永平寺町の志比と上志比村の志比は気比の訛ったものである。

 勝山市勝山には白山神社が鎮座している。

 勝山名は岡山県にも同名の町があるが、

 これも本来は「螣山」で「はくいむし」である

 蚕を表わす山名である。

 その山名が北山であり白山である。

 白山は「しらやま」を元名と考える。

 「しら」は広島県の世羅と同じく

 サンスクリット語の śaila、sila (石)であり、

 繭玉の比喩名である。

 柳田邦夫が江戸時代になって「おしらさま」という

 蚕の呼称を紹介しているが、それと一致する。
 
 当神社について

 朝鮮半島の白頭山信仰が持ち込まれたとの見解もみられるが、

 それは蛇足であり、

 同神社の起源は古代の絹産業にかけた信仰に始まっているのである。

  武生市京町に総社大神宮が鎮座している。

 総社は岡山県でみたように神蛇である総蛇(蚕)のことである。

 同社の西方の大虫神社のある大虫町と養蚕業に係わる信仰がみられる。

 武生は竹生であり、

 朝日町の佐々牟志神社のある佐々生の佐々を竹としたもので

 敦賀市の笙の川の笙とも同義である。

 そして原語は蠶で「朁」のみを取った名称である。

 《参考》

 ARPACHIYAH 1976

 高床式神殿、牛頭、空白の布幕、幕と婦人、マルタ十字紋等
 (アルパチア遺跡出土の碗形土器に描かれている) 
  
 牛頭を象った神社建築の棟飾部

 本生図と踊子像のある石柱

 Tell Arpachiyah (Iraq)
 Tell Arpachiyah (Iraq)    
 ハラフ期の土器について
 ハブール川
 ハブール川(ハブル川、カブル川、Khabur、Habor
、Habur、Chabur、アラム語:ܚܒܘܪ, クルド語:Çemê Xabûr, アラビア語:نهر الخابور Bahr al-Chabur
 ARPACHIYAH 1976
 高床式神殿
 牛頭を象った神社建築の棟飾部
 神社のルーツ
 鳥居のルーツ
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