『出典』言語復原史学会・加治木義博:大学院講義録10:29頁
次は「多具理=たぐり」から生まれた
金山毘古神と金山毘売神のペア神である。
たぐりというのは嘔吐物のことだが、
鉱山で原石を砕いて泥状にしたものは、
現場をしらない一般人には、
誰でも知っている嘔吐物にたとえるのが、
一番わかりやすいということ。
その泥々したものを掻き回して鉱物を取り出す様子からいっても、
金山という名からいっても、
これは鉱工業を管理する王と女王ということになる。
明瞭に職制上の名乗りである。
次は屎=くそ・糞から生まれた
波邇夜須(ハニヤス)毘古神と波邇夜須毘売神。
ほとんど同じ名乗りの建波邇安毘古命
(先出・孝元天皇の皇子=崇神天鼻に反乱して戦死した王)がいる。
波邇夜須毘売はその生母だから、
彼は母の名乗りを継いだ王で、
ハニは土だから土木事業の統括者、
今の国土交通相また土器生産の原料だから
用土の管轄も兼ねた王といった職制の名乗りだ。
その土と糞は外観が似ているだけでなく、
彼は崇神天皇を敵に回した反逆者だというので、
わざわざ糞に喩(たと)えてあるとみると、
この系譜作者の倫理観や立場もわかる。
次は尿=ゆまり・いばり・小便から生まれた弥都波(ミヅハ)能売神なので、
すでに講義録28頁15~24で詳しく検討済みであるからご再読戴きたい。
水葉=蝮草で、反正天皇と同じ名乗り、
福岡県の三潴や
大阪府の水間観音に歴史的にも合うから実在したことは間違いない。
『参考』
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小林登志子『シュメル-人類最古の文明』:中公新書
『メソポタミア世界』
シュメル-人類最古の文明
歴史徒然
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