『出典』言語復原史学会・加治木義博:大学院講義録10:28頁
最初に見た風の神と大山津見一族の8神のあとに、
鳥之石楠船神・別名・天鳥船がくる。
これも職制を示す名。
飛ぶ鳥のように速い船足の、楠の木で造った石のように頑丈な帆船を、
荒波を越えて運航する海の王という名乗りだ。
具体的には位宮を高句麗から沖縄まで運んだ
種子島~鴨緑江海軍の指導者・旦波・比古多多須・美知能宇斯王
(講義録25頁5~8参照)などを指している。
彼なら垂仁天皇后妃の比婆須比売と沼羽田之入毘売と歌凝比売との父で、
この后妃は実在者であることを
『魏書倭人章』の官名が、
それぞれ弥馬升、奴佳鞮、弥馬獲支として記録しているから、
その父も実在者で、決して神話中の架空の存在ではない。
次の大宜都比売神は先に説明した大月比売=御食津比売神で、
農業国家の指導者の長という名だが、もう少し補足すれば、
推古天皇の豊御食炊屋比売命も同じ名乗りで
「豊かな食糧を国民に食べさせる女王」
という形容名詞であり、架空の神名ではない。
その次が母イサナキに大火傷(やけど)を負わせて死なせた、
火之夜芸(ヤキ)速男神、別名・火之炫(かが)毘古神、
またの名・火之迦具土神(記)、
火神・軻遭遇突智(カグツチ)(紀)である。
このカグツチもNo.26の頁4~6で見たように、
鹿児島は鹿児之国(シマ)で、
大隅語読みの鹿児之王は鹿児津王になる。
これは壹與に始まる赫居世(カグシ)などと同じ名乗りだから、
彼女以後の世襲名である。
『参考』
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小林登志子『シュメル-人類最古の文明』:中公新書
『メソポタミア世界』
シュメル-人類最古の文明
歴史徒然
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