2013年6月19日水曜日

牛祝祭(5)


 創世紀―牛角と祝祭・その民族系譜―

 著述者:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦

 執筆時期:1999~2000年

 牛角と祝祭・その民族系譜:25頁

 第一章 「牛祝祭」 (5)

  古事記にはないが、日本書紀に「火處焼き」とある。

 これは燔祭をいうのか、

 さもなければ古語拾遺の「挙庭燎」と同じく

 阿知女作法で庭燎が焚かれるのと同様である。

 古事記に「神懸り為て」、

 日本書紀に「顕神之憑談(歌牟我可梨)して」とあることから

 天鈿女命は御座であることが知られる。

 御座が種々の身飾り品を着けて舞を踊ったというのである。

  注目したいのは小竹葉(ささば)(古事記)で、

 日本書紀の「茅を綣いた矛」であり、手草に踊ったものである。

 矛は、鉾であるが、桙もある。

 正倉院の宝物の中に楽桙、

 つまり演舞用の矛が二例宝庫南倉に納められている。

 二例とも1977年の正倉院展に出展されたが、

 伎楽に用いられたと考えられており、

 まさに天石窟戸を想い起させる。

 《Key Word》

 燔祭

 古語拾遺

 阿知女作法

 庭燎

 天鈿女命

 御座

 小竹葉

 楽桙

 正倉院

 天石窟戸

0 件のコメント: